川沿いカフェで平日おさぼりブランチ(Kacto)
またしても更新をさぼってしまった。久々のnote更新です。
食いしん坊な私は前回の記事からもう数えれないくらいの京都グルメを食べては、こりゃnoteに記録しておかねば!と思いつつも、家に帰ると幸福感で動けなくなってしまう。
そのうえ、次は何食べに行こうかな〜と雑誌やネットを徘徊し始めてしまうのだ。
Kactoを訪れたのは、春の始めのポカポカながらも風の冷たい季節が過ぎ去った、5月の中旬。(あれ?もう5ヶ月も経ってる・・・)
やっとおでかけに上着がいらなくなって、日差しも程よい心地よさで幸せな気分になり、特に急ぎの仕事もなかったその日は、急遽平日休みを申請した。
だってこんなに気持ちが良いのに、窓のないオフィスに一日座ってパソコンに向かうなんて、もったいない!
お気に入りのシースルーのトップスを着て、靴箱の奥底で眠っていたミュールを引っ張り出してきて、ウキウキ気分で市バスに乗り込んだ。
平日の午前中はバスも混んでなくて、座席にはやわらかい日光が入り込んできて、とても平和な気分になる。
ずっと気になっていたこのカフェは、鴨川と高瀬川の間に立つ、なんとダブル・リバービューカフェ。
高瀬川は、かつて物資運搬用に船が行き交っていた川で、両脇に町家の建物が並ぶ、落ち着いた京都を眺められる大人な景色。
鴨川は言わずもがな、市民の憩いの場。市民も旅行者も思い思いの時間を過ごしにくる場所で、人間観察が楽しい景色。
どっちの景色も悩ましいけど・・・開けた景色でぼーっとしたいから、鴨川沿いの席に決まり!
メニューを開くまでもなく、この日食べたいものは決まっていた。
パンケーキのブランチセット。
前回から一年半ぶりの更新と思ったら、またパンケーキかい!って?
ブランチという言葉の響きとパンケーキは、私にとってはセットなのです。
焼き上がりまで少し時間がかかるから、白ワインを一杯お願いして、もう3周以上しているパウロ・コエーリョの『アルケミスト』を開く。
太陽の光を浴びながら飲む白ワインが一番おいしいというのが私の持論。
葡萄もきっと太陽の下で育ってきただろうから、太陽の下で飲むのが一番美味しいに決まってる!
カトラリーとシルバーのピッチャーにたっぷり入ったメープルシロップがセッティングされる。
メープルシロップはたっぷりあれば、たっぷりあるほど良い。
少年がクリスタルのガラスでお茶をサーブするアイデアを出したところで、良い香りがふわっとやってきた。
粉砂糖をまとったふわふわボディに、少しフチのとろけたミルクバターのトップ。
見ただけでもう美味しいパンケーキがサーブされた。
ひと口サイズに切ってミルクバターをたっぷりつけて口に運ぶと、幸せの味・・・!
ミルクバターが塩っぱくなくて、粉砂糖がふんわり食感をプラスして、なんとも優しい口当たり。
スクランブルエッグはホテルの朝ごはんのようにふわトロで、シャキッとハリのあるレタスやプリプリのソーセージとよく合う。
ふた口目はベーコンをのせて、甘じょっぱくいただく。
白ワインに最高に合う。ああ、至福のブランチ。
甘じょっぽいものが美味しいと感じるのは、日本人とアメリカ人が共有している味覚のように感じる。
アメリカの食事は「え?!」という組み合わせが多いけど、粉もんに甘じょっぱいソースをかけて食べてきた日本人には、この組み合わせだけは受け入れられる。
日本人とアメリカ人、というより関西人とアメリカ人、か。
そんなことを考えながら、ふと隣の床に目をやると、より一層明るくなった午後の太陽を求めて、ジェラートを買った人たちが続々と集まってきていた。
いつもこのエリアに来るときはご飯目的なことが多いけれど、たまにはジェラートを目的にここにやってくるのも贅沢で良いかもしれない。
・・・いけない、こんなに美味しいパンケーキをいただきながら、また次食べるもののことを考えてる。
自分でも呆れるほどの食いしん坊ぶり。
最後のひと口は余ったメープルシロップをたっぷり最後までたっぷり染み込ませて、この口福なひと口のために残しておいた、ひと口の白ワインで流し込む。
心もからだも満たされて、お店を後にした。
初夏のグリーンが濃い高瀬川沿いを、おなかはいっぱい、こころは軽やかに、歩いて帰った。
次の休みに食べるもののことを考えながら。
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