見出し画像

デザインしないデザイン〜福岡「鈴懸」の和菓子お試しセット

お菓子の世界の「デザイン」というと、パッケージなどの「見た目」に関わるデザインを思い浮かべる人が多いと思いますが、今回は「デザインしないデザイン」のお話です。

画像1

大正12年創業、福岡の和菓子屋「鈴懸(すずかけ)」さんとのお仕事で、鈴懸の人気のお菓子5種が詰め合わせになった、オンライン限定のお試しセットを提案しました(税込3500円)。

提案のきっかけ

画像2

鈴懸本社の狛犬(かわいい)

鈴懸の社長の中岡生公さんとは、運営をお手伝いしているWebメディアの「CENTRAL_」でたびたび取材させて頂いていて、以前からのお付き合い。

昨年末に久しぶりにお会いしたときに「久しぶりやね〜、仕事頼みたいから、何か提案して?」とフランクにお声がけを頂いて、提案したいくつかのアイデアのひとつを採用して頂きました。

画像3

絹のようなこしあんを、薄い皮が優しく包む「寿々(すず)」

これまで、鈴懸のオンラインショップでは単品買いか贈答用の詰め合わせしか選択肢が無かったので、初めて鈴懸のお菓子を買う人や、ステイホームで毎日少しずつお菓子を食べたい人のための商品があったら…というお客さんをイメージしつつ、いきなり新商品を開発するのではなく、既存の商品の組み合わせでできることをお勧めしました。

これまで鈴懸には無かったタイプの商品なので、さっそく好評を頂いているそう。元々大好きなお菓子屋さんなので、お役に立てて嬉しいです。

デザインしないデザイン

今回の仕事は手を動かして形を作るという意味での「デザイン」ではありませんが、クライアントの持っている素材を再編集し、新しい形で提案するという意味では立派な「デザイン」だと思っています。

これからのデザインの仕事

もちろん普段のパッケージやロゴ、Webなどの形を作るデザインの仕事はメインの業務ですが、最近はこういった企画や、太宰府天満宮さんでのインハウスデザイナーの業務のように、クライアントと並走するようなお仕事も少しずつ増えてきています。

こういう場合に必要になってくるのは、単純に綺麗な形を作れるだけではなく、クライアントの事業やコンセプトへの理解、世の中で起こっている様々なことへの興味が必要だと感じています。

そんな状況に対応できるよう、漠然と手を動かしてデザインを作るだけではなく、さまざまな事柄にアンテナを張っていきながら、日々を積み重ねていこうと思います。