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#6 セカンドキャリアの現実(後編)

今回の記事は後編として、セカンドキャリアの地方転職の現実について記事にします。地方といっても様々な地域で転職支援をしているわけではないので悪しからず。

○はじめに


私がナニモノなのかを改めて記載しておきます。現在、地方銀行に勤務しており、主に「ヒト」を活用し経営課題の解決を支援しています。
カテゴライズすると以下の2つのことをしています。

  • 人手不足解消、従業員の確保の支援

  • 専門的知見を持った「ヒト」を活用した経営課題解決の提案

業務の中では、有料職業紹介や採用課題を解決するため、採用コンサル的な動き、つまり、現状分析から様々な採用手法(web広告、ダイレクトリクルーティング)を提案しています。

コンサル料をもらってるわけではないですし、サービスの結果まで完全に追えていないため、コンサルモドキですが…

地方銀行の特色なのか、経営幹部に関する求人が全体の2割程度です。特に総務経理系は多く相談されますね。理由として、銀行の渉外担当のカウンターパートは、経営者や総務財務責任者が多く、悩み事を相談されるケースが多いからと推察しています。

そんな経験を持つ、私から見たセカンドキャリアの現実を書きますね。

ネガティブなことを書いているように思うかも知れませんが、注意点として捉えていただければ幸いです。セカンドキャリアでもイキイキ働いている方や活躍している方もいます。ちょっとしたコミュニケーションの取り方やマインドで周囲から目は大きく変わってきます。

○セカンドキャリアの実際

伝えたいこと

一番伝えたいことは、「セカンドキャリアは簡単ではない」いうことです。

大企業出身でも、転職や入社後の仕事も楽勝はあり得ません。だからこそ、慎重に行動してほしいし、よく企業を見て、自身のスキル経験を活かして活躍できるポジションか真剣に考えて欲しいと思います。

私は、大企業出身者はベース優秀な方が多いとは思います。一方、決まった手続き、枠組みの中で成果を出してきた方が多いのも事実です。その辺りをどう捉えられているかが重要ですね。

セカンドキャリアの転職活動について

「必要されたい、自信のスキル経験を活かして活躍したい」、「自分はできる、活躍できるはずだ!」とセカンドキャリアに夢と希望を持つ人も多いと思います。

但し、実際は、ポジションがない、給与が希望と合わない、休みが少ないなど、「こんなはずじゃなかった」と転職活動の応募段階で壁に当たる方が多いです。

当然なんですよね。
課長、部長、経営のポストはそれほど簡単には出てこない。大企業ほど、売上も収益力もない中で給与も休みも恵まれた会社ばかりではありません。

次が書類選考の壁です。
自分が取引先に推薦する中でも、経験スキルがピッタリでも、以下の理由で不合格になることが多いです。本人も納得いがない理由でNOを突きつけられます。
(ある程度求めるスキル経験が合致しているなら、まずは会うことを求人企業にはお勧めしてますが、もっと頑張らねば!と思っています)

【不合格理由】
前職が大企業すぎる
(なんでやねん!と思いますが、「うちみたいな小さいところに大手の方が来られても…」というのはよくあります)
年齢NG

前職が大企業すぎるという理由を噛み砕くと、
「部下もたくさんいる中で成果出してきたんでしょ?」と実務で手を動かせないことを懸念されることが多いです。
もしくは、単純に大企業の人が来て、自分より活躍されてしまうと困るということもあるかもしれませんね。

年齢NGは、年齢が高すぎるなど、経験よりも表面的な年齢を見るケースです。これは我々金融機関や紹介する側も「ミッションをこなして成果が出せる人であれば年齢は関係ない」ともっと説明すべきだと思いますね。

ポジション問題と年齢問題、これが大きな壁となります。面接まで進めば、スキル経験のミスマッチや人柄的な問題がなければ合格はでやすいですね。

最後に当たるのが、条件交渉についての壁です。
壁というより、注意点として読んで欲しいです。

年収より、「65歳もしくは70歳までの雇用を保証してほしい」とか、労働条件通知書の細かい部分を変えてほしいと要求されることがあります。
中には、「賞与を保証してほしい」とも言われますが、成果が出ていない人には賞与は支払えませんよね。

不安な面もわかりますし、細かい部分も確認するのは非常に大事なので、エージェント経由で納得いくまで確認してほしい。
一方、「この部分に○○という文言を入れるように言ってほしい」とか要望も受けることもあります。大企業なら、1人だけ特別扱いできないですよね。

何度も追加追加で質問を受ける場合もありますが、エージェントの先にいる相手は、上司になるかも知れませんし、入社後の同僚や部下かも知れないと思うと注意しなければいけないです。

○入社後のギャップについて

入社後も、様々なギャップに直面するの可能性があります。代表的なギャップは以下の通りです。

・残業ギャップ
・休日ギャップ
・スキルギャップ
・ミッションギャップ

残業ギャップ

中小企業は、大企業ほどしっかりと労務管理がされていないこともあります。大企業でも就業前や就業後のサービス残業はなかったでしょうか?大企業での1分単位の管理が当たり前と思わないようにしてください。

逆に、遅刻早退の管理が緩い部分はメリットになるかなと思います。子供が体調悪くて…というと、「遅刻早退していいよ!」ということもあります!
(人材紹介会社も残業の支払い方について確認して、紹介しますが、実態は入社してみないとわかりません)

休日ギャップ

休日が、カレンダー通りいかないことも発生します。突発的な仕事や生産量がこなせないと休日出勤も発生もします。これは大企業でもあるので頻度の問題ですね。

スキルギャップ

入社後、周囲のレベルの低さや、逆に高さにも驚くこともあると思います。
大企業ではやらない範囲を1人がカバーしていることもありますし、逆に「こんなこともできないのか…」と感じることもあると思います。

ミッションギャップ

求人票に書いてあるミッション以上の業務範囲だったり、逆にミッションとされていたことがなかったりということもあります。
あってはならないですが、社長の思いつきでミッションが設定されているので、よくある話です。

○まとめ

  • セカンドキャリアは決して簡単ではない

  • 入社後、ギャップは出るものとして認識する

セカンドキャリアは厳しいのか?というと、必ずしも厳しいものでは無いと考えています。詳しくは特別編で記事にしますが、コミュニケーションの取り方や心構え次第で、会社内での過ごしやすさは変わるかな?と思っています。

但し、大企業から中小企業に行くのだから、楽勝だという考えは捨てた方がいいと思います。全く違う会社に行くため、今までのやり方は通用しません。そのため、真面目に謙虚に働くことが非常に重要になってきます。

続きは特別編で!


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