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ひかりこ日記16 ひとりっこ最後の夜(ぱー3歳)

ぱーが3歳の誕生日を迎えて1週間後、たつが産まれた。
それまで、ぱーはママのいないところで寝たことがなかった。

何日も前から、ママはしばらく病院にお泊まりしていなくなると聞かされていた。
ぱーは不安でいっぱいで、夜中に何度も目が覚めて、ママを探すことがあった。

少し前からは、寂しくないようにとみんなでおじいちゃんの家に泊まっていた。
晩御飯を食べたあと、アニメを見ている時に、ママのお腹が痛くなってきた。
病院に電話するとすぐに来てくださいと言われた。

ママはもう行かなくてはならない。

「ママ、病院に行ってくるからね」
ぱーは表情を変えずに頷いた。
「このアニメもう一つ見たら行くね、それまで抱っこしてようね」
と言われ、おとなしくママのお膝にすわった。アニメに集中しているのか、顔はテレビに向けたまま、何も言わない。

アニメが終わった。
「ママ行ってくるね、お留守番しててね」

ぱーは、黙ったまま、おばあちゃんの方へ走っていき、抱きついて声を上げて泣き出した。
そのまま、扉が閉まるまで、ママの方を振り向かなかった。

(2時間泣いた後、アイスをもらってご機嫌になったらしい)

そして、次の朝、ぱーはおねえちゃんになった。





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