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見上げればいつも四角い青空#4 新緑のころに思う

さわさわさわささわーっ♪♪♪
ここちよい風が新緑の葉を揺らす

ボクは今、きれいな青空の下、新緑の木漏れ日の中を歩いている。
あなたは今、どんな季節を過ごしているだろう。

春の訪れを告げる新芽の時期に心を躍らせ、春が、街中を覆い尽くしていると感じるほどの、あの華やかなピンク色に染められた季節を過ごした後に、そうーっと、でも力強く、いつの間にか訪れているあの新緑の季節だ。

夏の走りともいいたくなるほどのこの新緑のころには、来たる夏に備えるように、歩道に植わっている木々は、青々とその葉を茂らせ、時おり降り注ぐ夏の太陽のような日差しを遮ってくれるし、なんとも心地よい風を、その葉を揺らせて耳にも感じさせてくれる。
その緑色は、深みを感じさせない軽やかさと鮮やかさで、まるでその葉の香りをその色から漂わせるかのように、凛としてそこにいる。

ボクは、この新緑のころには、入学式や入社式を迎えたような、目に見える新たな生活を始めた年はもちろん、新年度を迎え、「今年こそは!」とか「今年も!」と決心を新たにした年にも、その決心に揺らぎがないかを確かめられているような、そんな感覚になる。
そして、新緑は、そんなときにはいつも心を前に向かせてくれたように思う。

心地よさでは同じようでも、初秋とは違って、外に、そして上に成長しようとするその姿が、なのか、その心地よさを体現するかのような軽やかで鮮やかな緑色が、なのかは、ボクにとっても定かではないが、ボクに決心したころの気持ちを思い出させてくれる。

「ああ、今年もだめかもしれない。」
そんな弱音を吐きそうになる自分に、
「まだ何も成し遂げていない。」
「まだ何もかもやり直せるし、まだまだブレの許容範囲。」
という言葉を投げかけてくれるように。

人それぞれ感じ方も違うとは思けれど、少なくともボクにとっての新緑のころは、見定めた目標や思いを新たにする、そんな季節にほかならない。

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