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見上げればいつも四角い青空#5 「おやつ」はいつだって心を揺らす響き

「カルビーのポテトチップス♪」

昭和末期に小学生だった世代には、たぶん口ずさめるくらいに刷り込まれているフレーズ。
調べてみると、サウンドロゴというらしい。
最近、すっかりこのサウンドロゴをテレビでも耳にしなくなったのは、このサウンドロゴを流すコマーシャルがほとんどなくなったからなのか、そもそもボクが、テレビをあまり見なくなったからなのか。

当時、自分で自覚していたかはともかくとして、鍵っ子だったボクにとって、ポテトチップスはおやつの定番で、心が弾むものでもあった。
その頃からすると、ポテトチップスは、消費税のせいも多分にあるけれど、値段は上がり、デフレの影響で内容量も減ったと聞く。今はインフレでまた値段が上がっているようだ。

そんな大人の事情は関係なく、「おやつ」はいつだって心を揺らす響きだ。

そして、小学生のころを疾うに過ぎ、すっかりおじさんになったボクにとって、今もその響きは心を揺らす。

子どものころより、ちょっとだけ自由に使えるお金が増え、休日に外に出かけたときには、おうちに帰って一息つくときにいただく美味しいおやつも買えるようになった。
今でもショーケースの前では、これにしようか、あれにしようかと迷うし、買った後は、うきうきと家路を急ぐ。

ケーキのような洋生菓子のこともあるし、焼菓子のこともある。もちろん、おまんじゅうや大福のような生和菓子のこともあれば、せんべいのことだってもちろんある。

普段使いよりもちょっとだけ背伸びして、ちょっとだけ贅沢に、そしてたくさんではなくちょっとだけいただく。
おやつに合わせてお皿を選び、飲み物を選び、カップを選ぶ。そして、一緒に美味しくいただく。

口福とはこのことなのかもしれない。

書いていると、頭の中をたくさんのおやつ候補が右に左に泳いていく。
そろそろお出かけして買いに行かなければ今夜は眠れなくなりそうだ。
そんなことを思いながらこれを書いている。

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