台風一過、早朝の虹

写真は、今朝５時に見た二重の虹。
台風が過ぎ去った早朝は、ぬるい風が気持ち良かったけれど、
いやに湿っぽかった。

台風の後はよく、２人でテレビを見て他愛もないやりとりをした。

「台風一過だってさ。」
「台風一家？？台風お父さん？台風お母さん？」

「朝ごはん納豆でいい？」
「今回のは、台風お姉さんだったのかもしれない。」

「味噌汁インスタントでいいよね。」
「…台風お爺ちゃん。」

「はい、ご飯できた。」
「台風マゴ！台風イトコ！」

「いただきます。」
「いただきます。」

でも、今日はそんなおふざけの会話をする気分にはなれなかった。
昨日の夜に「人間の屑」と罵倒され、ずっとそのことを考えていたから。

「次週に１日有給休暇を取り、こどもを保育園に預けている間に
やりたいことをやる予定だ」と伝えたところの反応が、それだった。

なぜそのような言われ方をするのか解らなかったので理由を聞くと、
コロナが蔓延する今、仕事が無い日なら一刻も早く
こどもを迎えに行くべきと考えるのが当然だ、とのこと。

分からなくはない。
そういう考えもあることは、理解はできる。
望むなら、当日はそのようにしよう。
しかし・・・

わたしの考え方は、理由を聞かれもせずにバッサリ切り捨てられ、
人として認められないようなようなものだったのか。
わたしにはそうは思えないが、わたしの感覚がおかしいのだろうか。

そして、自分を人と認めない相手と、
この先、どうやって笑って生きていけるのだろうか。

眠れずに迎えた早朝の５時。
珍しい二重の虹を目の前にして、
そんなことを考えながら溜息をついていたのだ。

（終）