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夢は小説家になること。新たなスタートを切った田中さやかさんに聞く“理想の働き方”を叶えるために大切なこと

「好きなことを仕事にしたい」
「自分が理想とする生き方に近づきたい」

そんな思いでフリーライターになってから、1年が経とうとしています。
が、今の私は目先の仕事にばかり囚われて、自分の働き方を振り返ったり、目標に近づくための努力をしたりする時間を持てていないのが正直なところ……。「このままでは自分の理想に近づくどころか、理想を見失ってしまうのでは?」と、不安や焦りを感じることもしばしばです。

そんな矢先に目に入ったのが、フリーライターの先輩・田中さやかさんのnoteやインタビュー記事でした。

記事を読み、田中さんは自分の「好き」を大切にしつつ、将来の目標である創作活動に向けて日頃から積極的に行動されている方なんだ!と感じました。

理想の働き方を実現していくために必要なこととは何なのか――?そのヒントを探るべく、田中さんにお話を伺いました。

田中さん①

画像提供:田中さやか さん

田中さやか さん
4年目フリーライター。インタビュー記事をメインに執筆しつつ、エッセイスト・小説家を目指して奮闘中。2019年からnoteの毎日更新を始め、2年間継続。

「理想の働き方」を叶えるために。ほぼ休みなく書きつづけた2年間

ーーはじめに、今のお仕事内容について教えてください。

インタビュー記事の執筆を中心に、ライフスタイルメディアでの雑貨レビューや企業SNSの運用、フリーランスコミュニティーのマネージャーなど、特に専門を限らず活動しています。自分なりに理想の働き方を追い求めた結果、今に至るかなという感じです。

ーー田中さんにとって、理想の働き方とは何でしょうか。

わたしの場合、ひとつは、朝起きたときに絶望した気持ちにならないこと。もうひとつは、自分のことを好きでいられる状態であることですね。フリーライターになる前は映像制作会社で働いていたのですが、その頃は、よく朝から絶望していて(笑)。当時は未熟だったこともあり、「仕事を楽しもう」という気持ちが薄く、自分のことも好きじゃありませんでした。当時の経験が、今の働き方に大きく影響していると思います。
私が望む2つの条件を満たすには、在宅で働けることと、自分の裁量で仕事量やスケジュールが決められることが大切だと思っています。

ーーその2つの条件を満たす仕事として、ライターを目指されたのはなぜなのでしょうか。

私にとって、書くことは全然苦じゃないからです。文章で発信することは好きで、飽きることがありません。
子どもの頃から文章を書いたり本を読んだりすることが好きで、大人になってからも気分転換に日記を書き続けていました。

ーー独立後2年間はほぼ休みなしに書き続けていたと、記事で読みました。書くことが苦にならない田中さんでもさすがにキツかったのでは……。

当時は、「まず、ちゃんと稼げるようになろう」という思いがあったので、「興味がある仕事、視野を広げてくれそうな仕事ならなんでもやろう」と仕事を受けていました。理想を追い求めるのも大事ですが、生活が成立しなければはじまりませんから。
それに、広く雑多な仕事をしていると「自分には合わない仕事」がだんだんわかってくるんですよね。SEO記事は作業的に感じてしまいモチベーションが保ちづらいかもとか、あまりに専門的なジャンルには興味が持てないなとか。一方で、「人の話を聞く」といったリアルな体験をもとに執筆すると、記事にもっと愛着を持てるかもしれないし、楽しそうだな、と思うようになりました。そこで「インタビューの仕事をメインに活動しよう」と、目指し始めたんです。

ーーインタビューの仕事を受注するために、工夫されたことはありますか。

まずは、実績を作ることに注力しました。当時所属していたオンラインサロンのメンバーにインタビューし、サロン公式noteで執筆記事を公開させてもらったのが最初です。次に、その記事をポートフォリオにまとめて、メディアへの営業を始めました。
インタビュー仕事は、最初の一媒体が決まれば、他媒体にも営業しやすくなりますし、次の仕事が決まりやすくなるんですよ。私の場合は独立して一年と少し経ったころに『新R25』からお仕事をいただけることなり、それが転機になりました。

実は、最初に『新R25』のライターに応募したときは、落ちてしまったという田中さん。その数ヶ月後に、DMで執筆の依頼が来たのだそうです。最初はダメだったとしても、回り回ってご縁につながることもあるかもしれません。

田中さんが今日もnoteを書く理由

ーー理想の働き方がしたくて独立したのに、気づけば理想から遠ざかっている......と悩むフリーライターは少なくないと思います。理想の働き方を叶えるために、田中さんが日頃から意識されていることはありますか?

とにかく、自分の理想を忘れないように心がけています。やりたかったことや夢って、最初は覚えていても意識し続けていないと忘れていってしまいますから。わたしは、「なんでフリーランスになったのか」や「どんな生き方、働き方がしたいのか」を、定期的に書き出すようにしています。
2019年からnoteの毎日更新をスタートし、先月2年を迎えました。この更新も「夢を忘れないようにしよう」と思ったのがきっかけでした。

ーー丸2年noteを更新しつづけるって凄すぎる…。夢や目標のために何かを続けようと思っても、実際に続けられる人は少ないと思います。

最初はハードルを高くせず、ささやかにでも続けることが大切だと思います。例えば私の場合、noteを書くときの文字数は決めていません。アイキャッチや画像にこだわろうとか、SEOを意識しようとかも考えていないですね。「とりあえず毎日書く」みたいなゆるいスタンスで続けることができています。

ーーnoteを毎日更新することで、得られたものはありますか。

夢がより明確になったことですね。本格的な創作小説やエッセイが書けるようになりたいという夢です。毎日更新するようになってから、今までふんわり抱いていたことを「もっと上手くなりたい」「お仕事に繋げたい」「じゃあ、どうしたらいい?」と日々強く自覚できるようになったのは良かったです。
星野源さんが憧れなのですが、あんな風に人を楽しませるモノを作ったり、自分の「好き」をアウトプットする生き方ができればなと思います。
それで今、ちょうどキャリアチェンジをしようとしている段階で。仕事内容を創作活動に寄せていくために、noteで発信する内容も変えようと思っています。Twitterの発信も、「このアカウントで、自分のやりたいことを発信できているのだろうか?」という沼に陥ってしまったので、今はいったんお休みしています。

自分を見失ったときの対処法

ーー日々の仕事に追われるうちに、そもそも自分が何を好きだったのか、どんな自分になりたかったかが、わからなくなったことはありませんか?

フリーライターになってから2回、「なんで会社を辞めたんだっけな」と自分を見失いかけたことはありました。仕事を詰め込みすぎてキャパオーバーになったときですね。

ーー田中さんにもあったと聞いて安心しました(涙)。そんなとき、どう対処されたのでしょうか?

「書き出すこと」と「人に話すこと」を心がけました。
例えば、モヤモヤしたときは「なんで私はモヤモヤしているんだろう」と自問自答し、思いついたことをバーっと書き出すと、頭の中がクリアになります。
また、一人で悩むと視野が狭くなるので、姉や、同じタイミングでフリーランスになった方に相談します。
何がしたいかわからなくなった経験のあるフリーランスは多いと思います。2、3年がむしゃらにやって、ある程度稼げるようになると「あれ、次は何をすればいいんだろう」みたいな思いに陥りやすいのかも。
なので、思い切って信頼できる誰かに相談すると、きっと親身になってアドバイスしてくれます。私も「ここが強みじゃん」「この活動はアピールできるよ」など、自分では気づけなかったことを教えてもらえました。
フリーランスの知り合いがいない場合には、フリーランスのコミュニティやオンラインサロンを活用するのも良いとおもいます。

ーーなるほど。相談しあえる仲間を作ることも大切なんですね。

ただ、前提として、結論はすぐに出さなくてもいいと思います。
好きなことや、やりたいことって、考えたからといってすぐに見つかるものじゃないですから。だから、とりあえず書き出したり人に話したりしながら、ゆっくり考えていけばいいと思います。ぼーっとしている中で、「こんなことがしたい」と浮かんでくることもありますしね。

焦らないで。不安なときにこそ思い出したいこと

ーー独立して間もない頃は、実績や実力が不足していてやりたい仕事ができないライターも多いと思います。そんなときにモチベーションを保ち続けるには、どうしたらいいのでしょうか。

とにかく「焦らなくていいよ」と言いたいです。「モチベーションが保てない」とか、「他のライターはあんな仕事をしているのに…」とか、モヤモヤすることもあると思いますが、まずは焦らないでほしい。独立して4年経った今だからこそ、言えることなんですけどね。

ーーグサリ。

「独立後半年で大きなお仕事を任されました」とか「売り上げがこんなに伸びました」とか、同世代のライターの活躍をSNSで見かける機会は多いと思いますが、大切なのは、その状態が2、3年後にも続いていること。たとえ3ヶ月や半年で目標に到達できたとしても、数年後に自分の理想が叶っていないなら、結局なりたかった自分にはなれていないってことですから。継続的に自分の理想を叶え続けるためにも、モチベーションが下がったときや焦ったときこそ、「何のために独立したのか」という原点を振り返ることが大切です。

ーー刺さります。私は、ついつい他のライターをライバル視してしまって、しんどい気持ちになるときがあるんです……。

わかりますわかります! 私も最初、自分の中ではバチバチでしたよ。「誰にも負けたくねぇ」みたいな(笑)。でも、今は一周まわって、「自分自身がちゃんと成長していこう」という境地にたどり着けました。「結局は自分との戦いだな」と思っています。

ーーさいごに、田中さんはこれから、小説やエッセイといった新たなジャンルへ挑戦されるわけですが、不安はありませんか。

不安はずっとありますね。話題のエッセイなんかを読んだりすると、「こういう書き方の方がいいのかな」「なんで私にはこういう表現ができないんだろう」などと悩みます。
でも、昨年から目指し始めたばかりの私が、何十年も小説やエッセイを書いている方にいきなり追いつけるわけがないですよね。なので、先ほどお話ししたように、私も焦らず、ひとつずつ、挑戦していくつもりです。

田中さん②

画像提供:田中さやか さん

取材・執筆:三間有紗
編集:浅田よわ美

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