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「みる・とーぶとMAYA MAXXがやってきた展」ができるまで vol.1 校舎が使えない? 困惑からのスタート

旧美流渡中学校が使えない? 昨年秋にあった突然の通達

この3年、岩見沢市の山間にある閉校になった旧美流渡中学校で、この地域を中心に活動するつくり手の作品を集めた「みる・とーぶ展」と、美流渡在住の画家MAYA MAXXさんの作品展「みんなとMAYA MAXX展」を開催してきた。

この校舎は、岩見沢市教育委員会が管理していて、今後の活用方法を探るべく、私たちみる・とーぶプロジェクト実行委員会にさまざまな利用方法を検討してほしいという依頼を受けて行っていた活動だった。
3年間の活動で、校舎への来場者は1万人を超え、取り組みの輪をさらに広げていきたいと考えていた矢先の昨年10月、岩見沢地区消防事務組合消防本部から、市側に指導が入った。
現状は、校舎は建築基準法上の用途が「学校」であるが、校舎では作品の物販もしていることから用途を「店舗」へ体育館は子どもの遊び場となっていることから用途を「集会場」へ、変更する必要があるとのことだった。

北海道新聞に掲載された記事。建築基準法の用途を変更しなければ
校舎が使用できないという経緯が書かれている


これを受けて教育委員会は、建築基準法の要件を満たすための改修費用を算出したところ、1フロアにつき何千万円もかかることがわかった。
全体を改修しようとすると億単位の金額となり、すぐに着手することは難しいのではないかとのことだった。
改修の規模については、教育委員会が今後、具体的に検討していく方向だが、一つはっきりしたことは今年度、校舎で大きなイベントは開催できないということだった。

校舎は3階建て。体育館もある
 

美流渡からまちなかへ。新しい会場を探して


展覧会のファンが少しずつ増えていたし、校舎でこれまでのように展覧会が開催できないというのは、実行委員会にとってとてもショックなできごとだった。
けれど、流れを止めたくない。
ならば別の会場を探そうかと実行委員会で話し合っていたとき、メンバーの一人が岩見沢市内にある阿弥陀寺に会場が借りられるか聞いてみようかと提案してくれた。
住職とは高校の同級生だったという。
そんなつながりから打診をしたところ、即OKをいただいた。

阿弥陀寺を訪ねてみると、大変広いお寺だった。
会館には大広間もあり、本堂ではこれまで写真展や映画上映、演奏会なども行ったことがあるという。
ゴールデンウィークの5月3日、4日、5日の3日間、ここで展覧会やライブ、ワークショップを行わせてもらうことにした。

向かって右が本堂。左が知恩会館。
OTERAシアターも定期的に開催。次回は6月9日(日)15時上映開始『桜色の風が咲く』を上映

岩見沢のまちなかでの規模の大きい展覧会は、昨年に岩見沢駅に隣接する赤れんがホールで開催して以来。
これまでとは違う場所ということもあり、お客さんが来てくれるのだろうかと不安もあったが、美流渡よりもアクセスの良い場所での開催に可能性も感じられた。
 
*連載として綴っていこうと思います!


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