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IMAT2024の入試概要が発表されました【変更点も解説】

Ciao! イタリア国立医学生のNobuです。


先日、IMAT2024の入試概要が発表されました。結論から申し上げると、昨年度の入試と大きな変更点はありませんが、細かな変更はありました。


本記事では、IMAT2024の試験日時・試験会場と入試概要について紹介します。あわせてIMAT2023との変更点も解説するため、今後、大学ごとに順次発表される募集要項とあわせて確認してください。


それでは早速、本題に入ります。



IMAT2024の試験日時

2024年9月17日に対面形式でおこなわれます。


試験開始時刻は、イタリア会場で受験する場合は、11時より開始されます。


試験開始時刻は、受験会場により異なりますが、イタリア時間を基準としてすべての会場で一斉にスタートします。


そのため、イタリアとの時差によって、試験開始時刻が異なる点に注意してください。


日本人に人気の受験会場である香港で受験する場合は、試験開始時刻が17時となります。



IMAT2024の試験会場

IMATはイタリアで受験することも海外会場で受験することもできます。試験時間・問題内容違いはありません。受験会場は出願の際に決められます。


イタリアで受験する場合は、出願時に第1志望大学に選んだ大学が受験会場になります。他のイタリアの大学で受験できない点に注意してください。


ちなみに、日本で受験することはできません。日本から最も近い試験会場は、中国か香港でしょう。


IMAT2024で受験できる国

アルバニア、アゼルバイジャン、ブラジル、カナダ、中国、キプロス、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、インド、イタリア、アイルランド、パキスタン、ポーランド、ポルトガル、サウジアラビア、南アフリカ、スペイン、スイス、トルコ、UAE(ドバイ)、イギリス、アメリカ


詳しいテストセンターの情報は、イタリアを除き、まだ発表されていません。



IMAT2024の試験時間

IMAT2024の試験時間は100分で、どの受験枠・試験会場で受験した場合も変わりません。


この試験時間には、マークシート用紙に答えを記入する時間も含まれているため、実際に入試問題を解ける時間が丸々100分あるわけではありません。



IMAT2024の試験科目

試験問題は全科目合計で60問のマークシート方式です。各問題5つの選択肢があり、各問1つの選択肢のみが答えとなります。


試験科目は、5科目8分野で、各科目とそれぞれの問題数は次のとおりです。


$$
\begin{array}{|c|c|c|} \hline
\text{科目} & \text{科目(日本語名)} & \text{問題数} \\ \hline
\hline
\text{Reading Skills and Knowledge Acquired During Studies} & \text{読解・一般常識} & \text{4問} \\ \hline
\text{Logical Reasoning and Problem Solving} & \text{論理的推論・判断推論} & \text{5問} \\ \hline
\text{Biology} & \text{生物} & \text{23問} \\ \hline
\text{Chemistry} & \text{化学} & \text{15問} \\ \hline
\text{Physics and Mathematics} & \text{物理・数学} & \text{13問} \\ \hline
\end{array}
$$


これらの科目・問題数は2023年度と同様です。



IMAT2024の配点

入試の満点は90点で、問題ごとの配点は同じです。採点は加点・減点方式でおこなわれます。


正答を選んだ場合:+1.5点
誤答を選んだ場合:-0.4点
何も選ばなかなった(未解答の)場合:0点


そのため、IMATではマイナス点を取ることもあり得ます。とはいえ、IMATでは合格に必要な最低スコアが決められているため、マイナス点の場合は、合格はありえません。



IMAT2024の合格条件(最低点)

IMATでは、すべての受験生に合格のチャンスがあるわけではなく、入試に合格するためには次の合格条件(最低点)を満たさなければなりません。


・EU枠の場合:20点以上
・Non-EU枠の場合:0点以上


これらの点数を下回った場合は、無条件で不合格となるため、注意が必要です。また、受験する枠によって、合格条件が異なりますので、あわせて確認してください。


ただし、基本的には各大学の合格最低点が合格条件の最低点を下回ることはないため、あまり気にする必要はありません。



IMATの合格者のランキングについて

IMATでは、受験枠がEU枠とNon-EU枠の2つがあり、それぞれの受験枠ごとに募集人数が決められています(試験問題はどちらの受験枠も共通です)。


つまり、EU枠の受験生はEU枠の受験生同士で競い合い、Non-EU枠の受験生はNon-EU枠の受験生同士で競い合うことになります。


そのため、合格最低点は受験枠により異なり、ここ最近はほとんどの大学でNon-EU枠の合格最低点がEU枠と比べて、軒並み高い傾向にあります。



IMAT2024の合格者ランキングの算出方法

IMATの点数は筆記試験(マークシート式)のみで算出されます。小論文や口述試験(面接)など、筆記試験のほかに試験はありません。


合格者ランキングは、受験枠ごとに筆記試験の点数が高得点の順に並べ、各受験枠の募集定員までの受験者が合格となります。


まったくもって、よくある入試のシステムです。より点数が高い受験生から合格が決まっていきます。


ただし、注意事項として、IMATでは募集定員に記載の人数のみ合格が可能です。つまり、最後の1枠で2名の受験者が同点だった場合、どちらかの合格しか認められません。


これはIMATでよく起こりうる例なのですが、合格最低点を取ったからといって、必ずしも自分が合格になるとは限らない点に注意してください。



IMAT2024で同点の際の合否の決まり方

合計点が同点の場合は、次の条件を順番に比較していき、合否を決めます。

  1. 各セクション(科目)ごとに点数が高い順:生物、化学、物理・数学、論理的推論・判断推論、読解・一般常識の順で比較して高得点だった受験生が合

  2. すべてのセクション(科目)ごとに点数がまったく同じ場合は、英語の資格試験を事前に提出した受験生が合格

  3. すべてのセクション(科目)ごとに点数がまったく同じで、どちらの受験生も英語の資格試験を提出している場合、障害をもつ受験生が合格

  4. 条件1〜3で比較できない場合は、より若い(年齢が低い)受験生が合格


条件4までいくことは滅多にないと考えられますが、条件1の生物や化学などの点数で合否が決まることは多いです。



IMAT2024の変更点

試験時間、問題数、配点などに変更はありません。


唯一の変更点は、試験開始時間が1時間前倒しになったことです。イタリア時間で11時開始(従来は12時スタート)になりました。


個人的には嬉しい変更ですね。私はイタリア会場で受験したのですが、12時に入試が始まるため、試験会場には9時ごろ向かわなければならず、ご飯を食べる時間が全然ないというのが問題点でした。


私は朝8時ごろに昼食分もあわせて2食分食べていましたが、オススメできるやり方ではありません。


試験に空腹で臨むといい結果にならないのは目に見えています。だからこそ、大きなデメリットだと感じていましたが、今回の変更でこの問題が解決できたので、イタリアで受験するのも良いですね。



まとめ:IMAT2024の受験準備は万全に

本記事では、IMAT2024の入試概要と変更点を紹介しました。


IMAT2023と大きな変更点がないとはいえ、入試問題の難易度や出題傾向が変更になる可能性はあります。入試本番まで手を抜かずに試験対策をおこない、万全の状態でIMAT本番に臨みましょう。


IMATの志望校を決める際には、下記記事を参考に慎重に出願大学を決めましょう。昨年度の合格最低点が低いと言う理由だけで大学を選ぶのは、オススメしません。


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今回は、以上です。

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