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【感想】 国語の成績は観察力で必ず伸びる

ビビッと来る人も多いタイトルなのではないでしょうか??

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国語の成績は観察力で必ず伸びる (久松由理・著)

小学2年生から大学受験生まで「世界に通用する新時代の国語を学びたい」方を対象に<読む・聞く・書く・話す>の4技能を個別指導する国語塾を主宰されている方の著書です。

国語が苦手な子のタイプを
・飛ばし読み
・主観読み
・文字通り読み
と3つのタイプに分け、さらに解決策を”観察力の向上”に見出していくのは(今まで読んだHowto本には無かったので)新鮮でした・・・が、”対話型鑑賞”という視点を知っている私達からみれば”それそれ❗”とすごく納得の出来るものだと思います。

実例紹介も豊富にあり説得力も高く、現在取り組んでいる学習プログラムに対しても非常に学びと意味の大きい本でした。

・他人の発言や文章を正しく理解し、自分の発信したいことを言葉にできる力
・「受験のためのツール」ではなく「生きるためのツールとして子どもに身に付けさせたい」
・理解する(おそらく表現するにも)にはまず「語彙力」が必要である
・(子供に本を読み聞かせる時の心得として)必ず対話をしながら置いてけぼりになっている子がいないかを確かめながら読み進める。
・ガリ勉は子供の創造的・批判的思考力はものすごい勢いで萎縮する
・国語力を伸ばすには小さい頃から出来る限り「目に見えないもの」を否定せず、想像力豊かに育ててあげる


などなど、すぐ使えそうな授業等に活かせそうなエッセンスで溢れております。また作者様の受験勉強目的だけでない、温かな眼差しが溢れているのを感じます。

(名画を使用したトレーニングも登場しますよ!!)

今って『○○を知っていないといけない、理解していないといけない』という到達点ばかりが注目されやすい気がするのですけど、そもそも、何に気づけているか、どのように考えるか、という答えに出るまでの”過程”を大事にしていけば自ずと創造性や考える力、他者への尊重なども自然に育まれてくると感じています。

この本はそんな風に考えている自分の背中をおしてくれるような本でした。
おすすめです!


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