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頑張った日の翌日は起き上がれない

勇気を振り絞って、気力を全て使って、全神経を注いで、
いつも通りな仕事ぶりを発揮した次の日は、
たいてい沈んで起き上がることができない。

周りからよく「そんな頑張りすぎなくていいよ」と声をかけられる。
自分にとっては頑張りすぎているという認識はない。
それどころか「もっと頑張らないと他の人に追いつけない、まだまだだ。」とまで思っている。周りには言ったことはないけど。

力の抜きどころが分からない。
もっと気楽にね、と言われても難しい。
常に全力で生きている、というつもりはないけど、
何事にも全力で取り組もうとは意識している。
小さい頃からそうやって教わってきた。きっとみんなそうだと思う。
小学校でも中学校でも高校でも、
「テストまで全力で勉強しよう」「大会でいいところまで行けるよう全力で練習しよう」
そんな「全力主義」みたいなものが、大人になったいま、自分を苦しめている。

余力を残して生きていくのはなんと難しいことか。
家のことも仕事も趣味も勉強も頑張りたいのに、全部には全力を注げなくて、
注ぐことができたとしても1日ともたない。
0か100の概念しか、私の中にはなかった。

その概念を頑張って覆そうと、
仕事に全力を注ぎすぎないようにしてみようと思っても、
会社のデスクにつくとスイッチが入ってしまう。
そう簡単に概念は変えられない。
気づいたら終業時間。今日も全力でやり切った。頑張った。
家に帰ると全ての力が抜けて灰と化す。
また今日も全力で生きてしまった。

いっそのこと学校で、会社の研修で「力の抜き方」を教えてくれたらいいのに。
そうしたらこんなに悩まずにすむのに。
全力で生きすぎて、生き急ぐことなんてないのに。
でもきっと、この「力の抜き方」は裏コマンドみたいなもので、
自分の中で見つけていくほかないのだろうと思う。

HSPは”Emotional Reactivity”(情緒的反応)や”Empathy”(共感性)が強いと言われている。
特にポジティブな感情により強い反応を示すらしい。
私は逆にネガティブな感情に引っ張られやすいと思う。
周りの怒りや悲しみ、落ち込みなどに共感してしまう。さらにはその気持ちが自分にも飛び火する。
ネガティブな感情を受け取ったら最後、自分だけがいつまでも沈み、日常生活が送れなくなる。
そこをポジティブな感情のみ受け取れるようにするには、ネガティブな感情をどこかへ放ってほく必要がある。
忘れ去ってしまうでもいいし、受け流すでもいい。
そうしていけば、ポジティブな気持ちにのみ引っ張ってもらうことが出来ると思う。

あまりポジティブになりすぎて、全力で生きてしまうことがないように。
その塩梅を見極められるのが、「力の抜き方」だと思う。


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