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子どもの頃好きだった映画を見直してみた

イマジナリーフレンドというものをご存知だろうか。
イマジナリーフレンドというのは自分自身で作り出した空想の友人のことだ。
私もそこらへん専門的に詳しいわけではないのだけど、調べたところ人間関係に不慣れな子どもに多いのだそう。
私はイマジナリーフレンドはいなかった(と、思う)ものの、空想好きな子どもだった。そんな子ども時代の私が好きだった映画の一つが、『僕のボーガス』(Bogus)だ。子どもの頃好きだった映画を大人になった今見たらどう感じるだろう?そう思って改めて見てみた。
やっぱり昔と感じ方が違う。
子どもの頃はただ楽しくみていたシーンがなんだかしんどい・・・なんてこともあった。
今回は子どもの頃持っていた感想と、見直してみての感想を記事にしていこうと思う。
感想なのでややネタバレを含む。この時点で嫌だ!という方はぜひ映画をご覧になった後、記事を読んでもらえたら嬉しい。
今ならアマゾンプライムで観れるよん。(2021年2月現在)

ざっくりあらすじ

サーカス一座で働く母を持つ少年アルバートは、交通事故で母を亡くしてしまう。父親は行方が知れず、母は孤児で里親の元で育ったため頼れる親戚もいない。
母の遺言の元、母と同じ里親に育てられたかつての親友のハリエットが親代わりとなることになった。
母親の突然の死、サーカスの仲間との別れに孤独を感じたアルバートは、ハリエットの元へ向かう飛行機の中で『ボーガス』と言う空想の友人と出会う。
不器用な独身キャリアウーマンのハリエットと、母の死により傷ついたアルバートがボーガスというイマジナリーフレンドを通しお互いを受け入れあう物語だ。
アルバートは当時子役のハーレイ・ジョエルくん(超かわいい)、ハリエットはウーピー・ゴールドバーグだ。
この二人のお芝居だけでも個人的にはみてて面白かった。ウーピーっていい表情するよね。あとハーレイ君はとにかくかわいい。かわいいが大洪水。

子どもの頃の感想

子どもの頃は、とにかく空想の友達って面白いな〜と感じていたので、全体的に切ないストーリーなのは理解していたのだけど、悲しいけど空想の友達がいるって素敵という感想が一番強く残っていた。
映画を見ながら私の元にもボーガスが来てくれないかな・・・ともよく考えていた。子どもの頃の私自身が、現実のしんどいことを妄想やら空想やらで乗り切ることが多かったからそう思っていたのかも知れない。(ちなみに妄想癖は大人になっても治ってない。)
ハリエットに関しては根は優しい怖いおばちゃんくらいに思っていた。
ウーピー・ゴールドバーグ眉毛無いから・・・子どもの頃は見慣れていなかったのでちょっと怖い印象の方が強かった気がする。
なので大人になって見直してみて一番印象が変わったのがハリエットだ。
ボーガスとアルバートが遊ぶシーンは微笑ましく感じていたし、ずっとボーガスとハリエットと3人で居れればいいのに・・・とも思っていた。

大人になって見直してみての感想

子どもの頃はボーガスとアルバートが遊ぶシーンは微笑ましく、私にとって羨ましいものだったけど、見直してみたらアルバートがボーガスといて幸せそうなら幸せそうなほど、母を亡くし仲間と離れた悲しみを感じさせて、なんだか切なくなった。
そしてアルバートとの接し方や、心の開き方がわからず不器用に接するハリエットは、もどかしく愛しい存在だと感じた。
悪気があるわけじゃないのに、これまで仕事を軸に生活してきたため、アルバートの学校の迎えの時間遅れたり、話に付き合ってやれず、すれ違ってしまう。
歩み寄ろうと努力はするもののうまくできないことが続く。なんとなく私自身も、知人や従姉妹の子ども達と仲良くなろうとしても上手くいかない事が多い人間なので共感する部分がちょっとあった。嫌いなわけじゃ無いのよ・・・本当にもどかしい・・・!
大人の視点で客観的にみると、ハリエットがアルバートのために少しずつできることを頑張ってくれていることは明白なのだけど、アルバートの境遇を考えると、頑なに心を開かずボーガスに頼ってしまう気持ちもわかるんだよなぁ・・・。
あと、子どもの頃の感情を思い出したハリエットは切なく美しくて良い。本当の孤独を知る二人だから歩み寄るのに時間がかかるけど、分かり合えるんだと思う。
子どもの頃は、ボーガスというイマジナリーフレンドがいて楽しそう!ということと、家族を失ってかわいそうということだけ感じていたのだけど、見直してみたらハリエット・アルバート・アルバートの母ロレイン・ボーガス・サーカスの仲間、それぞれの優しさというか、心の温かさを感じた。

昔好きだった映画を見直してみて、結構昔と感じ方が変わっていることに驚いたし、自分自身の変化が面白くも感じた。
また何か長らくみていない映画を見直してみたい。
その時はまた感想などしたためてみようと思う。