素朴な【問い】を考える

読書好き絵描きが、素朴な【問い】に対して本と体験から考えを深めてみるエッセイ。 読んだ…

素朴な【問い】を考える

読書好き絵描きが、素朴な【問い】に対して本と体験から考えを深めてみるエッセイ。 読んだ後に【ちょっと物の見方が変わる】ような、知的好奇心くすぐる記事をお届け。 独身、一人暮らし、TV無し歴20年、40代のフリーランス。二週間に一度程度しか人と話さない【孤独のプロ】。

最近の記事

おばちゃんと私の真剣対話

お腹が空いた。 今日の夕方に半年ぶりに歯のクリーニングに行ったら 歯周ポケット「6」を打ち出した。 ありがたくない新記録だ。 もう歯を磨きたくないから、永遠に何も食べたくない。 この磨き残しの中に細菌が蠢いているとか、 この茶色い歯石が歯周ポケットの中にまだ入っているとか、 ずいぶん恐怖な言葉をもらった。 この歯医者はオタク気質である。 他の歯医者と違って、言葉に重みがある。知らない情報をくれる。 今日の歯科衛生士さんはちっちゃなおばちゃんだった。 おばちゃんが歯周ポケ

    • なぜ「書くこと」と「喋ること」はリンクしないのだろう?

      みなさんは人前で話をすることは得意だろうか? 文章にはまとめられるのに、その文章について発表してくださいと言われたらどうだろう? 「考えを一旦塾考しているにも関わらず、なぜか話せない。。!」 このような恥ずかしい出来事が、数日前に起こった。 話せなかった恥ずかしさから生まれた、強烈な問い私はある読書会に毎月参加している。 事前に課題図書を読んで感想文を書くのだが、講師の先生がほぼずっと話すのでその日もリスナー気分で気楽に参加した。 しかし突然発表することになったのだ。1番目

      • 生と死、動と止

        私たちは、常にどちらかに向かっている。 生きること、成長すること、改善すること or 死ぬこと、枯れていくこと、堕落していくこと 生きることは動くこと すべての生き物は原子レベルで動いている 死へ向かうとは止まること 枯れて、機能を失い、そして静止する 生きているのに止まっている時は 生と死の両方のエネルギーに引っ張られて均衡点にいる状態。 どちらのエネルギーを強くするか 常に私たちは選択を迫られている 漫画の

        • 私たちは、循環の中で生きている

          今朝、春の暖かい光を浴びながら散歩をしていた時、 ふと、「私たちは入れ子構造の中で生きている」と感じた。 「循環」の概念は、微生物や体の仕組み等から、知っている知識ではあったが 体感として、突然腹落ちしたのだ。 そしてその腹落ちは、私たちがなぜ「自分探しをするのか」の疑問にも答えてくれた。 循環が止まると腐っていく川の流れも家の中も身体の中もすべて「循環」でできている。 流れが溜まると具合が悪くなり、循環していれば気持ちの良い状態になる。 素材を使い切る過程で、「循環」

        おばちゃんと私の真剣対話

          『私の夫と結婚して』チョン・スミンへの手紙

          悔しいね いつも一緒だったのに 置いてけぼり 片方だけが幸せ 彼女を切り離したあなたは誰なの? あなただけでは幸せになれないの? 何が好きで 何に興味があって 何が嫌いで 誰かの視線ではなく あなたの目を追いかけて 取るに足りないと思っている物を もう一度眺めてみて 本当に一人だけで幸せになれないのかしら あの日、あなたは「愛を知らない」と言った 本当かしら 一番近くにいて あなたの幸せを願っていた人が いたんじゃないかしら その人だって人間です あまりにも奪ってい

          『私の夫と結婚して』チョン・スミンへの手紙

          ネガティブを創造パワーに変える方法

          悩みをすべて解決して、いつもごきげんでいることは 本当に自然なことなのだろうか。 私は絵を描くと何故かスッキリする。 自分の中にある「負の部分」を取り除かずに、ただ共に在ることによって、 創造を生み出すことができる。 「負の部分」をすべて取り除いてしまったら、決して生み出せないモノがあるのではないだろうか? 薬は天才を殺す「負の部分」から創造が生まれる、という感覚は私だけなのだろうか?と思い、いくつか本を読んで研究している。 今日はこの中から3つの事例を紹介しようと思う。

          ネガティブを創造パワーに変える方法

          どうしたら【日常を面白がる】ことができるか?

          面白がったり、遊ぶことには能力が必要例えば、同じ映画を観ていても、 一人は「つまらない」とあくびをし、もう一人は興味津々で前のめりで興奮していたとする。 その違いは単に個人の興味・関心なのだろうか。 もし、【面白がったり、遊ぶことに能力がいる】と言われたらどうだろうか? 普段スルーしているもの中に、実は遊べる要素、面白がれる要素が潜んでいたとしたら、もっと人生が楽しいものに様変わりするのではないだろうか? それを知りたいとは思わないだろうか? 【知識があるか無いか】でドラマ

          どうしたら【日常を面白がる】ことができるか?

          幸福とは、自分以外への興味である。

          「ああ、昨日無かった吹き出物が顔にできてる…!」 「やばい、〆切が近いのに全然終わっていない…!!」 今日も自分への関心からスタートする朝。 仕事のプレッシャー、人間関係、 自分にまつわることばかりが気になって、仕事が手につかない。 幸せになりたいのに、なんだか不幸せでいる感覚。 皆さんは、日々『幸福』を感じていますか? 自己探求だけしてても、しょうがない。 幸福になるには、 関心を寄せるものが多ければ多いほど良い。 運命に左右されることが少なくなるからだ。 もし

          幸福とは、自分以外への興味である。

          いつも友人関係がうまくいかない人へ

          友情が壊れるとき 同じ夢を持つ友人関係は繊細です。 過去に、ある制作物をマネをされたと感じ、 憎しみを抱いてしまった友達がいます。 私が長年必死に学び、経験と共に身につけた知識を 努力もなしに”スッ”と盗まれたような、 私の一部だったピースが奪われて、自分が小さくなり、 友人に渡ったピースが成長して私を脅かすような、 そんなイメージがありました。 あなたと私は一心同体? 心理学に”同一視”という言葉があります。 自分を他者に重ね合わせ、自分のことのように感じたり考えた

          いつも友人関係がうまくいかない人へ

          不穏な熱帯

          言葉によって境界線を作る私たち 例えば『自然』というものをイメージしてくださいと言われたら、どんなものを想像しますか? 森林、広い海、夕焼け空、どこまでも続く山々…。 それでは、 今イメージした『自然』の中に『人間』は存在していましたか? 私たちとは違う文化と言葉を使って生きている、ある島の民族は 『自然』と『人間』を区別していません。 海とともに生きて、海とともに死ぬ。 自然と一体になる感覚で、常に海の変化を敏感に感じ取り、自分たちを順応させて生きています。 今回ご紹