見出し画像

甘さ控えめの紙ものに憧れて

夏のアイテム販売が間に合って、なんとなくやる気が出なくって紙ものや文房具に関する本を見ながらだらだらとしていた頃。

アメリカの紙ものを紹介する本が目に留まりました。
この本は制作途中配色に悩んだ時とかに見ているのですが、カッコイイのバランスがぐさっときた、というかその時の気分にマッチしました。
色数少なくロゴや商品が大きく取り入れられた、砂糖や塩の小袋とか、フライヤーとか、アメリカの飲食店のショップツールは渋カッコカワイイイな!


もともと頑丈さ重視の工業製品感やズレなどの粗雑さがあるアイテムに惹かれ、甘さ控えめのテイストが好みなのです。
3月の紙博で海外チケットを買ったりしていたので、ずっとこのテイストが心に残ってて挑戦したかったんでしょうね。


アイスクリームのイラストでステッカーなど作ろうかと悩んでいた頃。
「アイスという甘いモチーフを、甘さ控えめで作ったらオモシロイんじゃないか」という気持ちがむくむく湧いてきまして、くすみカラーで、アイス主体にー、と始めたのが ice cream(屋を始めたらこんな感じのショップツール作りたい)シリーズです。


ice creamシリーズにはステッカー・メッセージカード・レターセットの3カテゴリありますが、バランスが難しかったのがレターセット

他のは文字をプラスしコーンに入ったアイスの見た目に整えましたが、半円状のアイスを並べるってのがシンプルなだけに難しい。

このイラストはアイスの重なり部分が混色するように設定しています。
ブルーとオレンジとグレー。グレーは白に近いイメージになるで、カラフルさを演出できるのは2色。
ちょっとずつ重なりながら、どの程度の密度で色が入ってて欲しいか。

途中もう1色あった方がいいのでは?とピスタチオが登場したりもしましたが、黄緑という色はくすませても主張が強いので却下となりました。
美味しいですけども。


さらにショップとして構えるなら、通年営業したいので秋冬も使えるような感じにしたい。
モチーフ大きめでぱっと見じゃわかりずらいぐらいで、さりげなく。
ここでニュアンスグレーのアイス(たぶんミルク)がベーシック・シーズンレスを演出すのに一役買ってくれました。ミルクありがとう。

白地にしないことで文字が透けにくくもなります。グレーはKではなくCMYの掛け合わせ。


そして完成がこちらの絵柄になります。
罫線面には今回名前を覚えたアイスディッシャーを。
こだわりはハンドル引くと回転する部品を付けたところ。

売るならカップに詰めたものの販売ではなく、店頭でくるくる丸めて提供したい。いやしかし、量販店での流通ならカップアイスの方が….。
まぁ、そこまでしないのですが考えてしまいますね。お持ち帰りボックスも頭をよぎりました。
形になるまで妄想で走り続けることができてよかったです。


粗雑さを出すなら、ざらっと感がもうちょっとあっても良かったかな。イラストにテクスチャを加えるとか。
でも主題である「甘さ控えめのアイスクリームアイテム」にはなったと思います。
来年は夏のイベントに持って行きたいなー、とまだ予定はないのですが気持ちだけは用意してあります。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?