『すべての罪悪感は無用です』

心理カウンセラーの勉強中なので、
関連書を読むことも多いのだけど、
こちらの本は読みやすく、
ズキンと「脳」に刺さるような言葉がたくさんあって、
広くお勧めしたい1冊。
ズキンと「胸」に刺さるのではないのでご注意を!
全ての感情は脳が作用しているのであって、
「胸が痛い」だとか「胸が熱くなる」だとかは
「脳が痛い」「脳が熱くなる」というよりも
文章としてうつくしいというだけのことであって、
実際には全て脳のしわざ。
心臓がバクバクドキドキしたとしても
先に脳が反応してからの心臓バクバクドキドキ。
落ち着かない、焦る、どうしよう……。
自分の胸に手を当てて考えてみよう。
その後に「脳のしわざね」と開き直ってみると、
もう、しゃーないなで終えられる。
全部脳のせいにしてしまえばいい。
『全ての罪悪感は無用です』とほぼほぼ同等である。
自分も楽になるし、相手を許すことも可能だから。
あまり都合よく脳のせいにするのもいけないけど、
諦観からはじまる夢、未来、可能性、関係がある。
諦めるのが悪いことではなくて、
諦めてからの前向きさを持つのが大事だと思う。
「はい、今の脳のせいでしたー。
学習したので次は改善されています」で良い。

本書で気にいった言葉をいくつか紹介したい。
他にもいっぱいあるので、
それらは実際に読んでからのお楽しみ。
著者の斎藤学は精神科医で、
主にアルコール依存性に関して研究されている。

いいねぇ、「情緒的に殺される」。
正に母親と父親の役目を言い得て妙だ。
年頃の娘に捨てられた親たちはなんて幸せだろう。
親を捨てられる娘に育てるべきだと思う。
「それでこそ立派だぞ、娘たち」といってあげたい。
自分のために生まれて、生きているのだから。
しかも人は自分で生まれる日を決めて生まれくる。
「そろそろ出ようかと思いますー」
と母親に合図を送るのは赤ちゃんサイド。

当然のことを言っている。
「他人に癒してもらおうという野心でギラギラ」は
精神的不細工だけがすること。
自分がどう感じているか、どう思っているかだけが、
そこに存在していればいい。
素直に正直にそれを表現するだけして、
後は黙って相手の好きにさせる。
そういう余裕がなくては生きていてもつまらない。

気にいらないときはその旨をハッキリと
表現してしまえばいい。
他の家族はそのことをただ受け止めて
放っておくだけ。
家族を、相手を信頼しているからこそできる。
信頼していないから自由にできない。
「自分の欲望」は何か今一度考えてみる価値はある。

私の目標としている人物像は、
自分のルールを定めながらも奔放に生きる成熟した人間。
幼少期から成熟した人間とは、と考えいた。
早く大人になりたかった。
だって大人には自由があるから。
成熟とはひとつ聞いただけで大方理解できること。
1から10まで、なんで、なんで、どうして、と尋ねない。
聞いたことも見たことも体験したこともなくても
そうなんだね、と寄り添えること。
いちいち驚かない。

本書による「おとなの能力」は、
「現実検討の能力」
「衝動をコントロールできる能力」
「自分を肯定できる能力」
「いいかげんにやれる能力」
「他人と共感できる能力」

を指している。
要するに子供の部分がなければ上記の5つもない
ということ。
そこで子供を出しちゃダメでしょーという場面以外では
いくらでも自分の子供の部分を出してしまえ。

https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594081348

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