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ROOM's CIRCLE テーマ:教育|ゲスト:安井早紀さん

ミラツクのメンバーシップ「ROOM」で展開する「ROOM’s Circle」。

コミュニティ内外から素敵なゲストをお招きし、緩やかにお話を伺うオンラインの場です。人にフォーカスし、ゲストの魅力を通じて、ネットワークや繋がりを創造しています。

本日は2022年 3月 10日(木)にお招きした安井早紀さんの会をご紹介します。

|本編|

|ゲスト|株式会社Compath 共同創業者 安井早紀

1990年神奈川県生まれ。幼少期はイギリスで育つ。慶應義塾大学在学中に教育格差を解消するNPO法人Teach For Japanで活動。

大学卒業後は株式会社リクルートに入社して人事総務として6年間勤務。ミャンマーや宮城県女川町を舞台にした次世代リーダー育成プログラムの企画/運営を行なう傍ら、母校の中学生向けキャリア教育プログラム“未来ダイアログ“の立ち上げ。地方の公教育の可能性に感動したことを契機に、2018年に島根に移住して一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォームに入職。

高校生の国内留学「地域みらい留学」事業の立ち上げ/PRに従事する。
その後、デンマークの成人教育機関「フォルケホイスコーレ」に出会ったことで、日本にフォルケホイスコーレのような大人の学び舎を作ることをミッションに、株式会社Compathを2020年4月に創業。同年7月に北海道東川町に移住し、東川町を舞台にした学び舎づくりに奮闘中。

▶School for Life Compath:https://schoolforlifecompath.studio.site/

|お話を伺ってみて|

デンマークのフォルケホイスコーレを日本に導入するにあたって「東川町の人たちと出会ったことが大きかった」と仰った安井さん。筆者にとっては、本場のフォルケホイスコーレを体験されたことがある方が町に数人いらっしゃるのも驚きでしたが、既にそこにあるリソースの魅力を引き出すという、ある意味、フォルケホイスコーレの本質に近い活動をしている方が多いのも魅力に映りました。

立ち上げから試行錯誤を繰り返し、日本社会に暮らす人たちが参加しやすい形をつくってきた安井さんですが、その道は参加者の声に耳を傾けて、一緒に作ってきたそうです。事業を起こすとなると創業者や経営者のビジョンが先行しそうなものですが、ご自身の理想を思い描きつつも、「私のちいさな問いから社会が変わる」を事業そのもので体現されていることに感銘を受けました。

セッション中、参加者の方からこのような質問が飛び出しました。

2年近くフォルケホイスコーレを運営されてきた中で、こんな取り組みを始めたよ!というような方がいらっしゃったら教えて下さい。

この質問を受けて数秒熟考された後、安井さんは言葉を慎重に選びながら以下のように答えてくださりました。

・キャリアを変える、という人はいる。
・ただし、成果を求めないことを大事にしている。なぜなら、「このプログラムに参加したらこうなれます!」という成果をお手本にしてしまった途端、学びがその人のためにならないから。集客のために言葉不足にモデル(過去の事例など)を共有してしまうと、場が本末転倒になってしまう懸念がある。
・葛藤しながらも自分の感覚を大事に生きていく人がいることが、自分にとっては嬉しいこと。

別の質問への応答の中でも「押し売りをしたくない」という言葉も飛び出し、compathの場づくりでは本当に個人の声を大切にしているのだと感じました。

他にも、「余白」の定義や取り方、学びほぐしの在り方、組織内の土壌づくりなど多岐に渡るディスカッションが展開され、あっという間の1時間でした。

いまの資本主義社会では当たり前の常識も、もしかしたら本当は自分の心と相反するのかもしれない。自分にとっての心地よさとは?余白とは?そんなことを改めて考えさせられた時間でした。全編はぜひ動画からご覧ください!

|ご案内|

▶︎NPO法人ミラツクが運営するメンバーシップ「ROOM」はこちらhttp://room.emerging-future.org/
▶︎NPO法人ミラツクが運営するメンバーシップ「ROOM」の背景と近況 https://note.com/miratuku/n/nd430ea674a7f


文責:北嶋友香

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