見出し画像

Webライターと呼ばれる人たち②

「あんたの原稿料半分よこせ」

実際には言わない(言えない)けど、こう思うこともしばしば。
――ほとんどこっちで直して、元の文章残ってないよ。
――直さなければはっきり言って、いつまで経っても掲載されないよ。
――これなら、作文コンクールで優勝する小中学生のほうが遙かに上手だよ。

辛辣だと思われるかもしれないが、Webライターは玉石混交
一部のメディアで

「副業ならWebライターがおすすめ」
「未経験でも大丈夫!」

なんて安易に書いてくれるせいもあって、誰でもできると思っている人がこの世界に押し寄せる。ところが、どんなに高学歴でも文章を書けない人は思いのほかいる。文章の基礎さえわかっていない、

「小・中学校の国語をやり直したほうがいいよ」

と言いたくなるレベルの人も多い。

どうして普段から文章を書いていない人がWebライターで飯を食えると思うのか、意味がわからない。

はじめに「半分」と書いたけど、原稿報酬を全額もらっても足りないほど。文章の体裁を整えるだけではなく、ライターが裏付けを取らずに書いた嘘情報をすべて正して、薄い内容をいくらか膨らませて、ようやく「情報として読める状態になった記事」を公開してきたのだから。

本来ならWebライターに修正依頼を出せばいいのだが、厄介なことに文章が書けない人は総じて読解力・応用力もないため、修正箇所を示しても修正方法がわからずに脱落する

断っておくが、わたしの説明がヘタなせいではない。これまで、ありがたいことに校閲とフィードバックについて、それなりの評価をいただいている。

――なぜ文章が書けないのに「ライターになろう」なんて思うんだろう?フィードバックも理解できない人が、どうやって他人を納得させる文章なんて書けるんだろうね?

「テキトーに書いても、全部正確な情報に書き換えてもらえる
と思っているのが透けて見える人もいる。こういう人は、自分の記事でどれだけ他人に迷惑をかけることになるのか意識していない

仮に間違った情報を公開してしまったら記事に掲載される側は不愉快だろうし、当然メディアあてにクレームもくる。自分自身のWebライターとしての信用にもかかわると思うんだけど。

仕事自体にはやりがいがあったけど、そのメディアは校閲の手間などを考えると単価が恐ろしく安くて割に合わなかった。

ちなみに別のメディアでは、ひと月の件数が少なくても、単価はそこの15倍以上。能力に応じての昇給もある。優良なメディアの仕事を数件請けるだけで、必死こいて格安メディアで100件こなすのと同じ金額に達する。

しかも、いくらフィードバックしても改善されない(する気がない)となると、さすがにこれ以上格安メディアに無駄な時間を使えないと思った。校閲単価が安いのにハイクオリティの仕事を求められると、たとえ原稿料の全額をもらっても足りないのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?