正しさの綱引きをしない(一番のアンガーマネジメント)
自分の考えや常識と異なる世界や人間と出会ったとき、「間違っている」「狂っている」という認識を持つと、結局は自分以外の全てが間違っているように感じられてしまう。
ただ、冷静に考えれば、見方によっては、世界の方が正しくて、自分の方が間違っている可能性も十分ある。
ただ、そこまで客観的に判断できる人は少なくて、結局は自分の考えを支持する似たような人達ばかりで群れたり、都合の良い情報ばかりを収集して、「自分の考えが正しい」という思いを強めてしまう。(SNSは顕著。)
一方で、それをただの差異だと認識すれば、別にそこまで極端な考え方をしなくなる。その違いは、「正しいか正しくないか」というジャッジをしていない、ということ。
自分がそう信じるのであれば、ただ信じればいい。結局は、なんでも「あくまで自分は、そう思う」というだけの話。
それにも関わらず、自分がそれを信じることに自信が無かったり、他人に強要しようと思うから、その「正しさ」足る理屈(正しさ)を探し出そうとしてしまう。
ある心理学者(もしくは精神科医)はそれを「正しさの綱引き」と表現していたが、まさしくその通りだと思う。それは怒りの原因であり、結末は争いや破綻しかない。
私自身、双極性障害なので、躁状態の時は怒りが湧きやすくて、会社や世の中に対して、「間違っている!」と思ってしまうことがある。しかし、あくまでそれは自分の考え方や信念と相違があるというだけで、どちらが正しいといったような話ではないはずだ。
だから、「世の中(会社・他人など)が間違っている!」と怒りが湧きそうになる時、いつも自分自身に言い聞かせている。「ただ単に考えが異なるだけで、自分の考えを押し付けても仕方なくない?」と。
それが、自分にとっての一番のアンガーマネジメントだったりする。(6秒の深呼吸なんかよりよっぽど効果的だ。)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?