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農業マーケティングの危険な発想 「〇〇離れ」

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。「コメ離れ」「お茶離れ」「食の西洋化」などという言葉をよく聞くと思います。実際、食の西洋化が進みパンの消費が多くなり、コメ離れが進んでいます。

実際にこのグラフを見るとコメ離れは現実として進んでいます。しかし、コメ離れが進んだことが農業の不振につながっているのか。。。。

農業マーケティングをしっかりと考える際には、まず現在の農業不振の原因を正確につかむ必要があります。
農業の不振の原因が「〇〇離れ」、「消費減少」といったように、原因が消費者サイドにあるという考え方は非常に危険です。

米の業界が不審なのは消費者のコメ離れが原因だ、茶業界が不審なのは若者のお茶離れが原因だ、最近の若い子はお茶を入れない、だから業界の将来は暗い、茶業界が不振なのは 消費者の急須離れが原因だ、、、などなど。

このように業界の不振の原因を消費者動向に結びつけてしまう意見を聞くことが多いが本当にそうでしょうか?もしかすると「原因」と「結果」が逆かもしれません。米のマーケティングがうまくできていないからコメ離れの現象が起こっているのかもしれませんし、茶のマーケティングがうまくできていないから 茶葉への消費支出が減少しているのかもしれません。

お茶に関しては、最近の若者はお茶を入れない、という若者の「急須離れ」も言われますが、急須離れも 急須が面倒だから使われないというよりも消費者に「急須でお茶を入れる楽しみ」を伝えきれていないから消費者が急須から離れてしまったのではないでしょうか?


例えば コーヒーを例にとってみると、未だにコーヒー豆の手淹れのミルがスーパーマーケット なのでも売られています。コーヒーの分野では入れるプロセスを楽しんでもらうという発想があるからです。

「〇〇離れ」、「消費減少」を苦心の原因=過去として取られるのではなくやり方の結果として捉えることが必要です。
原因と結果を間違えてしまうと衰弱のスパイラルに陥ってしまいます。我々は不振の原因を無意識に〇〇 離れといった 外的要因のせいにしてしまいがちです。農業者が不信の原因を〇〇離れ 消費減少 など消費者 サイドにあると思い込んでしまうと 自助努力や創意工夫に繋がらずチャレンジしようという 前向きな意識も生まれません。下を向いて嘆くだけになってしまいます。外的要因のせいにする前にまずは自らのやり方に問題がないかを考えましょう。業績は 外的要因と自らのやり方 の掛け算です

業績=外的要因×自らのやり方

本当のプロは失敗したとしても外的要因のせいにはしません。例えばプロ野球でバッターが打てない時にピッチャーのせいにはしないでしょう。もしピッチャーのせいにしたらその段階でそのバッターの成長は止まります。不審の原因は”自らにある”と考えるのがプロです。


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TEL 080-3396-5399
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