「自分で決めて自分で進むことは、 そんなに難しいことではないよ。 自分を信じるのはたやすいからね。 だが他人を信じ行動し、 自分を犠牲にするのは、 とてつもなく勇気がいることだ」炎炎の消防隊

「あの課長、あいつの言いなりだよ…」
「課長は昼行燈だからな…あれは出世しないぜ…」
ひそひそ…
「あ!部長今日も凛々しいですね…」

課長「…」
「僻みは聞こえないようにしろよ!全く…」

部下「いいんですよ。言わせておけば…」
「そんなことで仕事が終わるわけじゃないですし!」
「それより企画書の確認どうですか?」

課長「おう終わったぞ!」
「しかしお前の企画書すごいな穴が全くないんな!」
「それに仕事も早いし…これなら俺みなくてもいいんじゃないのか?」

部長「何言ってる!そんな事だから部下になめられるんだ!」
「お前もお前だ上司を敬え!」

部下「いえ僕は最大限敬意を払って対応しております。敬語ですし!」
「どこがいけないんでしょうか?今後の改善にもつながります、録音してもいいですか?」

部長「ちっ!」

「はあ…」僕は溜息を吐いた…
口論中の部下と部長わからないように…

そんなある日、部長がミスを持ってくる。
部長「なんだこれは大問題だぞどう責任を取るんだ。
あいつに謝らせに来い!」

課長「うっ!ついに来たか」
内容を見る…明らかに他者のミスだった…
「これはまずい!他の者の担当だ…」

部長「そうだろう…何!…」
会話をさえぎるようにすぐに真の担当の者と再度訪問

部長「何やっている!あいつはどこだ」

課長「いえ!部長」

部長「いいから呼んで来い」
言葉を遮られた、訳が分からず呼びに行く

呼びに行く直前二人が笑っていた「ざまあみろ!」

部下を連れてくる
「僕はその仕事担当ではありませんよ!」

部下「それは嘘です。僕は担当すらしていない仕事です。
もっとよく調べてください!」

部長「お前、俺に口答えしたあげく責任転嫁する気か?」

課長「いえ僕も証言します。これは彼の仕事です!」
指さす彼は何食わぬ顔をしていた

部長「ええいうるさい!お前はクビだ今すぐ出ていけ!
それに課長お前も首になりたいか!」
「この話は終わりだ退出しろ!」

課長「ですが…」

部長「何をしている退出しろ!」
否応なく追い出された

部下にフォローを入れようと声をかけた
課長「大丈夫か…」

部下「はいもういいんです…」

課長「しかしお前は会社の為にも俺の為にも必要な人間だ!残るつもりはないか?
部長にはもう一度掛け合ってみる!それまで少し待っててくれないか?」

部下「そういってもらえるだけでいいんです!」

課長「自分で決めて自分で進むことは、そんなに難しいことではないよ。
自分を信じるのはたやすいからね!
だが他人を信じ行動し、自分を犠牲にするのは、とてつもなく勇気がいることだ!」

「だからこそ会社にも俺にも君が必要なんだ!」
「わかるか?…」

部下「これは僕自身を信じてくれる課長がいるから
できる事なんです。その勇気ある行動ができる人は
あなたがいれば次も必ず来てくれますよ!」
彼はそう言って颯爽といなくなった。

それから半年もたたないでパワハラなど複数の不祥事で会社は倒産。
部長など上層部は軒並み逮捕
僕は新しい会社で自分の昼休み部下談笑していた。

「この人すごいですよね…これが成功者ってやつですよね!」

「ああ!すごいやつだよ…」

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