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間違えて3種類の美容液を買ったら、ちょっとだけ自分に優しくなれた気がする

スキンケアはお好きですか?私はちょっと苦手です。だって楽しくないんだもん。

若い頃はニキビ、今はシミやシワ。スキンケアをポジティブな気持ちでできる人はかなり少ないんじゃなかろうか。

またリップやネイルと違って、スキンケアは使ってすぐに変化を感じられるものが少ない。そのくせいちいち高い。なのに、なぜかお財布が寂しい月末に限って使い切ってしまうタイミングの悪さよ…。

いただきものの美容液がなくなってしまったので、SNSで見かけたいつもと違う韓国コスメを注文することにした。どうせ大した変化はないのだから、予算内で飽きない程度にいろんなブランドを試している。

待つこと1週間。ネットショッピングって箱を開ける時が一番ワクワクしない?梱包材から品物が見えた瞬間は、木をかき分けつつ進んだらパッと開けてお城が見えてきた、そんな気分に近い。

どっこい、箱を開けたらパッケージの異なる美容液が3種類入っていた。どうやら間違えてミニサイズ3本セットを買ってしまったらしい。慌ててサイトを見直したら、確かに目当てのアイテムは1本のみの通常版とお試し3種類セットがある。あーぁ、やってしまった。

スキンケアアイテムは返品することができないので、仕方がなくそのまま使うことにした。でも、この間違いから思わぬ発見もあったのだ。

届いた3種類は「潤い」「鎮静」「美白」と異なる効果を持っている。

特に目立つ不調がなければ「美白」。あとの2つは生理前で肌荒れをしているとか、一日中家にいたから肌が乾燥しているとか、その日のコンディションに合わせてアイテムを選ぶようになった。

お風呂上がりのたった数分。それでも3種類も美容液があるおかげで少しだけ肌を観察する癖がついた。よしよし、お疲れ様、と自分を労る気持ちが芽生えたのは、大きな変化だと思う。

さて、現代は空前絶後のコスパブーム。メイクも服も、いかに少ないアイテムで効率よく使い切るかがもてはやされている。

選択肢を減らすことでスムーズな意思決定を促す、もしくはいつも同じアイテムを身につけることでベストなコンディションを保つ、メンタルや感情のブレを減らす。スティーブ・ジョブズの黒タートルネックよろしく、制服化というのがトレンドになっている。

働くママとして、その効果に納得はしているものの、じゃあ自分がやりたいか?と言われたらNOだ。

私は自分を後回しにしがちなタイプなので、3種類の美容液を選ぶように、小さなセルフトークを日常にちりばめた方がよっぽど幸福感に繋がりやすい。

調子はどう?
あ、毛穴ちょっと赤くなってる?
生理が近いからかな。
じゃあ顔パックはやめて、鎮静の美容液ね。
お酒は飲まずに早めに寝ようか。

ファッションも同じでフェミニンなワンピースの日も、ラフなデニムとスウェットの日もある。クローゼットを見渡して、さぁ今日は何を着ようか、今日はどんな予定があったかな、どんな気分かな、と自問自答する時間はささやかなご自愛なのだ。

それに私の中には母、妻、スタイリスト、ライターと色んな私がいる。どれか一つになんて絞れないし、その絶妙な重なり合いやグラデーションが私らしさとも言えるじゃない。

毎日ご機嫌でいたい。でもそうなれない日もたくさんある。

体がクタクタに疲れている時にご機嫌100%の服を着るのは、自分の気持ちに蓋をするようでしっくりこないのだ。

周りの人から見たら、あの人はいつもコンディションが整っていて素敵!となるかもしれないけれど、他人のご機嫌を取るためにおしゃれはしたくない。"深刻ぶった女はキレイじゃない"なんて、余計なお世話なのだ。

揺らぎながら、ブレながら。ベストな私を頑張って演じるよりも、波があることを受け入れ、自分に素直であることの方が結果的に自己肯定感につながっているんじゃないかな。

あぁ、でも肌はこんなに揺らがなくていいんだけどなぁ(涙)。季節の変わり目は肌も自分も、いつもより丁寧にケアしてあげたいですね!

それでは、また🎀

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