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身体の疲れにアプローチする - 発達障害と身体 (1)

自身の発達障害について得た気づきを発信する「センス・オブ・ワンダー!」。2回目の連載となる今回は、身体と発達障害の深い関係性についてです。

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フジワラユキです。昨日、メガネを新調しました。

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箕面のPot眼鏡店で作ってもらいました。非常に腕のよいメガネ職人の方が店主です。 このお店のメガネは一般的なチェーン店より2倍ぐらい高いのですが、詳細な検査と徹底的なレンズ・フレームの調整をしてくれます。

店主の接客は丁寧で穏やかなのですが、メガネ選びと技術へのこだわりはとても強く、私は大変満足しています。

まず店主はフレームの選定や調整に気を配ります。デザイナーと直接交渉して仕入れたフレームは、品数こそ大手よりも少ないものの「似合う選択肢」が多いです。

そして調整により、今までかけていた「鼻メガネ」になる安物でさえ「似合う正しい位置」でかけられるようになりました。

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フレーム選びでは、なんとなくフェミニンな(女性らしい)ものを選びました。 もともと女性向けに作っていたデザイナーさんが、店主の「男女ともにかけられるように」というオーダーを受けてデザインしたとのことです。

結果は写真の通りです。思った以上にしっくりきて気に入っています。 


フレームが固まったので、いよいよ検査に入りました。その結果、私には近視・乱視のほかに斜視が入っていることがわかりました。

斜視とは(両眼で見ているつもりでも)右眼と左眼の視線が違う方向に向かっている状態です。

(参考・画像引用: 斜視 - 目の病気百科|参天製薬 

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店主いわく、この斜視の状態だと目が疲れてしまうそうです(眼精疲労)。 とくにPCで仕事する人にとって、この斜視を軽減することは非常に重要とのこと。 

ここで私はピンときました。一連の正確で丁寧な説明、そして熱い語りで、私は店主のことを信用しました。 

だから思い切って、精神障害・発達障害のことを打ち明けました。 

◆ 

私は10年前から双極性障害があり、2020年の7月には発達障害と診断されました。 ASD(自閉症スペクトラム症)と、軽度のADHD(注意欠如・多動症)という診断です。 

「自閉スペクトラム症(ASD)」は、コミュニケーション・対人関係の困難とともに、強いこだわり・限られた興味を持つという特徴がある発達障害です。「スペクトラム」とは、「連続している」という意味で、ASDには、自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群などが含まれます。

(引用:大人の「自閉スペクトラム症(ASD)」とは?特性の理解が大切! | NHK健康チャンネル

上記はあくまでも一般論です。具体的な特性や症状については、本連載で少しずつ触れていきたいと思っています。 

◆ 

店主は私の言葉を真摯に受け止め、こう続けました。斜視があることで自律神経が乱れやすくなり、精神病の一因にもなると。 

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私は確信しました。もしかしたら適切なメガネをかけることで、「仕事で疲れやすく、生活が乱れてしまう」という深刻な問題がだいぶマシになるかもしれないと。もちろんメガネだけで解消できる問題ではないけど、「身体と対話する」「身体はケアする」という発想で間違いないと思っています。 


斜視対応のレンズは決して安くありません。しかし私はプログラミングを仕事としているので、「眼の健康に対する投資」としては安いと感じました。

これからこのメガネを、相棒として大事にしていきたいと思っています。 

◆ 

この連載でお話したいテーマのひとつに「発達障害に対する、身体からのアプローチ」があります。 

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発達障害の当事者は、何かと「頭で考える」とか「理屈で理解する」という方向にいきがちです。 

それは優れた業績につながる特性である反面、私の意見としては「悪循環から抜け出せなくなる要因ではないか」とも考えています。 

「身体からのアプローチ」は、精神状態・気分のコントロールや、自分自身の状態や思考を客観的に把握すること(メタ認知)のために有効だと私は考えています。このテーマについて、不定期にはなりますが少しずつ話していきたいと思っています。


フジワラユキ

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