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ロシア、ザポロジエ原発「撤退」も ウクライナ企業幹部~決着の冬となるか~【日経新聞をより深く】

1.ロシア、ザポロジエ原発「撤退」も

ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムのコティン総裁は27日、ロシア軍が南部ザポロジエ州で占領しているザポロジエ原発から撤退する兆候が見られると明らかにした。「準備している」とは言えると地元メディアに証言した。

同原発は欧州最大規模で、ロシア軍が2月下旬の侵攻開始から間もなく制圧した。前線に当たるドニエプル川の南岸に位置することから原発への砲撃が相次ぎ、双方が相手側の仕業と非難の応酬を繰り広げていた。

コティン氏は「原発から撤退すべきだとか、国際原子力機関(IAEA)に管理を移すべきだとか、ロシアメディアで盛んに報じられている」と説明。「今後荷物をまとめ、手当たり次第に略奪して去る印象がある」とも指摘した。

一方で、撤退が今すぐかどうかを予想するのは「時期尚早だ」と強調。「ロシアはザポロジエ原発に兵器、要員、武器・爆発物を載せたとみられるトラックを入れ、敷地には地雷を敷設している」と警戒を促した。

ロシアのプーチン大統領は10月、同原発を「国有化」する大統領令に署名。その後、IAEAのグロッシ事務局長が訪ロしてプーチン氏と直接会談し、原発周辺の「安全・保護区域」設置を呼び掛けていた。

本格的な冬を前に戦況はこう着しつつある。ロシアにとっては、国際的な非難を浴びる中、国営原子力企業ロスアトムの職員を派遣して管理するのが重荷になっている可能性がある。ロシア軍は秋以降、ウクライナの民間インフラを攻撃しており、電力網を寸断させる心理戦の方が有効と判断しているもようだ。

ロシア軍は侵攻開始直後に北部キーウ(キエフ)州のチェルノブイリ原発も占領したが、約1カ月で撤退した。(時事)

(出典:日経新聞2022年11月28日

このように撤退という報道が出ますが、これが敗走なのか、それとも戦略的なものなのかによって全く違う姿が見えてきます。

英米の報道では、ロシアの武器の枯渇、ロシアの限界が見えてきたと報道されますが、軍事専門家などはロシアは冬と共に大攻勢をかけて、戦争決着へ向けての準備をしていると報道しています。

現状を冷静に見てみると、ウクライナの人々はかなりの苦境に立たされています。電気、水道がインフラが破壊されたため、届かなくなっています。

水はない、夜は暗闇という非常に不安な状況です。これから本格的な冬となると命をも脅かされる環境です。

この状況はまさに危機的な状況です。

2.米国、英国、EU委員会、NATOの無理押し

米国、英国、EU委員会、NATOは、戦争を無理押しに押していると感じます。

報道も、ロシアが疲弊している、押されているという報道が多い。しかし、現実にはウクライナは大規模なミサイル攻撃を受け、市民はライフラインを奪われ始めています。

この状況であっても、ロシアとの停戦を探るのではなく、戦争継続の主張です。

どちらかというと、ロシア側に停戦を求める交渉をした方が良いのではないかという雰囲気を感じます。

この無理押しはヨーロッパの市民も苦しめています。その不満がストライキ、反戦デモという形で噴出しています。

米国、英国、EU委員会、NATOの無理押しにヨーロッパ市民も限界が来ていると思います。

この冬にロシアが動き出すことで、決着がつくのか、はたまた、このまま泥沼のように長期化していくのか。

この冬が、最大のポイントとなりそうです。

3.ロシアは冬将軍と共に攻めてくる

ロシアがこの冬に大規模な攻撃を仕掛けてくることはほぼ間違いないでしょう。

ロシアの狙いはウクライナへの武器支援の補給路を断つこと。

この補給路が断たれてしまっては、ウクライナは、もはや戦闘継続は不可能です。

まず、ウクライナからライフラインを奪いました。次は補給路を断って、ウクライナを戦闘不能にすることでしょう。その軍事行動は、そう遠くない時期に実行されそうです

春にはヨーロッパの地図は変わり、全く違う風景になっているかもしれません。

もしも、ロシアがウクライナを制圧したとしても、それはロシアの世界覇権へ向けての行動などでは全くなく、各国が米国、英国、EU委員会、NATOの支配ではなく、各国が主権を持ち、独立した国として歩む道が待っていると思います。

私はプーチンの演説を知って、そう感じました。

ウクライナ市民にとって、辛い冬が待っているとは思いますが、私には米国、英国、EU委員会、NATOの無理押しがそれを産み出していると感じてなりません。

未来創造パートナー 宮野宏樹
【日経新聞から学ぶ】

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