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教育に必要なのは根気

中学生に進学し、数学で最初に学ぶのが正負の数。子どもたちは、ここで初めてゼロより小さい負の数という存在があることを学びます。しかし、多くの子どもたちはすでに、マイナスの記号がついた数の存在を知っています。なぜなら生活のなかでそれらを見ているからです。例えば、気温。テレビから聞こえてくる「1月の札幌の平均気温は-4度です」なんていう台詞を聞いているわけです。

負の数の存在を知っていても、それだけで計算ができるわけではありません。

スタッフ:「なんで-4-3が-1なの?」
子ども:「だってひき算でしょ」
スタッフ:「……」

学習支援を担当するボランティアスタッフとある子どもの会話です。この子どもは、この式を『マイナス3』ではなく、『ひく3』と読み取っているのです。だから、4から3をひいて1、それにマイナスをつけて-1と解答しているわけです。

「これは『ひく3』じゃなくて、『-3』って数があるってことね。借金(-)と謝金(-)をあわせる計算だから、借金(-)がたくさんになるでしょ」とか、「(数直線を描いて)-4から左に3移動したらいくつになるかな?」とか、スタッフはさまざまな説明を試みるのです。

この一問をなんとか納得させても、別の問題を解かせると、-3+2が-5になります。理由を尋ねると「だってたし算でしょ」。

教える者はこれしきの事で、めげてはいけません。大切なのは根気です。


◆学習教室ミライエ
NPO法人子どもの未来を紡ぐ会が運営する学習教室ミライエは、①基礎学力と学習習慣の定着②自己肯定感の醸成 を指導理念に掲げています。
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