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アウトプットとタイムマネジメント

■アウトプットは品質と時間のバランス
 仕事においてアウトプットというのは、プレゼン資料、報告資料、議事録など様々あります。これらのアウトプットは、目的ではなく、あくまでも手段です。何かを伝えることや、承認を得ることが目的です。このような目的を達成することが最重要です。ですから、手段であるアウトプットを作る際には、できるだけ時間をかけずに目的を達成することが求められます。今回はアウトプットの作成に時間をかけないようにするためのマインドセットや工夫について、5つのポイントをご紹介します。
 
■タイムマネジメントの5つのポイント
①いきなり100点を目指さない
 時間をかけずに一定の品質のアウトプットを作成するためには、完璧主義に陥ることを避けなければなりません。完璧主義に陥る弊害は二つあります。一つ目の弊害は、アウトプットの作成に手を付けられなくなるということです。完璧主義に陥ると、作成にかけられる時間や、自分のスキルを考慮しないで完璧なアウトプットを作成しようとするため、途方に暮れるような状態になってしまいがちです。また、完璧に出来ないのであれば、やらないでおこうというような心理状態になってしまい、結局作業に着手できないこともあります。二つ目の弊害は、資料作成に時間が無限にかかるということです。完璧なアウトプットを作成しようとするため、あれやこれやと手を加えてしまうからです。完璧主義に陥らずに、そこそこの状態でレビューをしてもらうことが大切です。
 
②レビュー上手はアウトプット上手
 人間には必ず盲点(認知バイアス)があります。つまり、アウトプットを一人で作成しようとすると、必ず思い込みや不完全な部分がでてきてしまうのです。この認知バイアスの罠に陥らないためには、他人の意見を取り入れることが大切です。他人の意見を取り入れるためには、レビューを受けることが効果的です。
 レビューを効果的に受けるためには、「相手がどの程度時間がとれるのか」、「相手の時間を多めにとれる場合、レビュー回数を増やす」、「相手の時間を多めにとれない場合、事前に品質を高めレビュー回数を抑える」といった相手目線の姿勢が大切です。
 
③逆算思考がアウトプットを制す
 レビューの効果的な受け方に通じることでもありますが、アウトプットを効率的に作成するためにはゴールから逆算することが重要です。アウトプットの完成イメージと期限を明らかにすることがゴールを明らかにすることです。ゴールが明らかになれば、レビューを受けるタイミングを明確にすることが可能です。レビューを受けるタイミングを前もって把握することによって、余裕をもった作業ができるようになります。
 
④期待値のコントロールが安定への道
 アウトプットの品質が基準を満たしているか否かは、依頼者やオーディエンスの期待値を満たしているかとイコールです。つまり、相手の期待に沿ったアウトプットを提供することが求められるのです。また、品質が高すぎても意味がありません。時間をかけて、過剰な品質のアウトプットを作っても、得られる評価は変わらないからです。期待値を最低限満たしたアウトプットとすることで、時間を節約するという目線も必要です。
 
⑤時短スキルをためよう
 アウトプットの作成で一定の品質を保ちながらタイムマネジメントを効果的に行うためには、時短スキルをためていくことが必要です。例えば、良く作成する資料があった場合、その資料をフォーマット化してしまい、アップデートする部分を極力減らしていくこと等が時短スキルにあたります。このような時短スキルをためていくことで、タイムマネジメントが上手くなっていくと思います。
 
 以上のように、アウトプットを作成するということは、時間との戦いです。アウトプット作成におけるタイムマネジメントには5つのポイントがあります。5つのポイントとは、①いきなり100点を目指さない、②レビューを上手に受ける、③逆算思考でアウトプットを制す、④期待値をコントロールする、⑤時短スキルをためる、ということです。
 
(第90回 2023/1/10)

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