あれ?もしかして、(腹黒のジレンマを読んで)

 やっと言葉にできそうなので書いていこうと思います。『腹黒のジレンマ』の感想。まず、はじめに思ったことは「あれ?僕も腹黒なのかもしれない」です。よくよく考えてみると、僕は「腹黒い」の意味を分かってないのかもしれないと思い辞書で知らべてみた(大学のとある講義のせいでこの良い癖がある)。

腹黒い・・・<形容詞>心に何か悪だくみを持っている。陰険で意地が悪い。

「いや、絶対前者やん。後者の腹黒とか嫌やで」と心の中で思った。さらに僕の中では悪だくみはイタズラ程度のものだと思っている。なぜなら僕はアルバイトで「この子とこの子を会わせたら面白いだろうな」と思い同じバイトに誘いたどたどしいふたりをみてバイトに集中できなかったことを覚えている。そこに決して陰険で意地悪い自分はいなかったと思うし、パオパオチャンネルを見たけどぶんけいさんもそんな陰険で意地悪い人にはみえなかった。

 この本を読んで特に頭に残った言葉が「なんで?」と「意味付け」だ。僕の意見で本当のことはわからないが、恐らく幼少期の「なんで?」があったから今のぶんけいさんのQOLをあげる「意味付け」が存在しているのだろうと思う。僕も小さい頃は親によく「なんでそうなるん?」とよく聞く人だったらしい。だが僕は意味付けルートにはいかなかった。そして「なんで?」と思うことは自分の知識で凌駕しようと思った。現になぜ高校生の時理系に進んで文系に行かなかったのかと言われると理系科目の方が知識をつければ根拠がある回答を導けたからだ。そう、コナン君の推理みたいに。一方、文系科目は自分の中で解せないことが多すぎてちょっと苦手だった。特に古文の「枕を濡らす」という表現!「何だあれわざわざ枕もとで泣くなよ、寝汗かよだれかと思った。」と高校生の僕は心の中で思った。なんで昔の人はみんな枕もとで泣くのだろう?枕が涙でぐちゃぐちゃになったら絶対寝心地が悪い。でも高校生の僕は「まあ、そういうもんなんだろう」と数時間後にはなっていた。「そういうもんなんだろう」の精神がぶんけいさんの「意味付け」の邪魔をして何度かやってみたけど「意味付け」はうまくいかないことが多い。まだ「意味付け」初心者だ。

 それから、この本を読んでこれから大切にしようと思うことがあった。それは、「どんなに小さい石であったとしても投げてみよう」ということだ。『腹黒のジレンマ』にも書いていたがもし、ぶんけいさんがYouTubeにロケットサイダーの動画を投稿していなかった水溜りボンドさんに拾われていなかっただろうし、もしかするとパオパオチャンネルとして活動をしていなかったのかもしれない。そして、僕はこの本に出会うことが出来なかったのかもしれない。そう思うとなんだか悲しい。ちょっと前だが、僕の母校の高校の子がどうやらアイドルのオーディションを受けているらしいと聞いた。僕は正直びっくりした。まだ高校生にも関わらず、その子は今後の人生をほぼ決めてしまったのも同然だ。立派な子だなと思った。その子はどんな気持ちでオーディションを受けたのだろう。覚悟を決めて受けたのだろうか、それとも「いーや、出したれ」みたいな感じで受けたのだろうか。僕にはわからないが彼女は石を投げたに違いない。そしてその石が波紋を広げて、いろいろな人の心と共鳴した。そして今もテレビにちょくちょく出ているらしい。ぶんけいさんのパオパオチャンネルも同じようなことが起こったのだろう。なんにせよ石を投げられる人は自分がやりたいことや好きなことで食べていけたり、それらに向かうことが出来るのだろうなと思う。そしてその石を投げる場所を考えるとYouTubeはだれても石を投げやすく、だれでもその池のようなものを見ることができると思う。この本にも書いていたが僕もYouTubeが持つ影響力はきっとこの先YouTubeに変わり、上回るものが出てこない限り無くならないと思う。ぶんけいさんの言うとおりYouTubeは「救済」になるのかもしれない。

21歳、絶賛就職活動中の自分。僕はこういう自分の身を置く環境が変わる時自分のやりたいことや自分のやるべきことは見えなくなってしまう時がある。きっとそう言ったときに僕は石の存在に気づかず見逃してしまうのだろう。だからこそこの本に出会えてよかった。その見逃してきた石やこれから落ちているであろう石の存在に気づかせてくれた。前回書いたことだが、僕は「この世になにか残したい」と思っている。いわゆるこの世に生きていた証明を残したいのだ。そうでないと死んだときに納得して死ねない気がする。もっと書きたいことがあったが夜遅くにこれを書いているためもうそろそろ眠たくなってきた。自分のことを恋愛対象として好きでないあの子が好きだと言うことに共感したが瞼が落ちてきたのでもう書けそうにない。だけど、最後に言いたいことがある。この本を読んでぶんけいさんという人間にとても興味を持てた。僕は今、地方の田舎に住んでいるから叶わないことだが、一度一緒にお酒を呑んでお話をしたい。僕は大学終わりに特に予定がなかったら立ち飲み屋に行ってから家に帰る。それは居酒屋でいろいろな人と話すのが好きだからだ。その人の中にぶんけいさんが居たら僕の見たことのない色を見ることが出来るかもしれない。著名人などの今の自分の世界や世間一般とはすこし離れた人とお酒の席でお話しするのは面白いかもしれないなあ。


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