AI編集長にきいてみた
本が読みたい、と思うきっかけってなんだろう、と思います。
子供のころは、図書室や図書館に行って、手当たり次第に読んでいました。タイトルや表紙に惹かれて読んだり、全集を、気になる巻から読み始めて、コンプリートを目指したりしました。
大人になってからは、友達が貸してくれたり薦めてくれた本を読むようになりました。特に最近は、書評やSNSなどで気になった本をKindleで読んだり、好きな作家さんの新刊などは買って積読にしたり(笑)しています。
子供の頃は自由になるお金がなかったので、本を買うという発想がそもそもありませんでした。とにかくそこら辺にあるものを読んどけ!という感じだったと思います。図書館はだから、宝島みたいなものでした。行けばお宝。なんでも面白くて、どんな本でも楽しめたあの頃。
子供の読書は、時間を気にしなくて良い読書。未来に時間が沢山あると無条件に思っている子供時代の読書の醍醐味というものがあるように思います。読解と言う点では大人に及ばないとしても、感性と言う点では相当な許容範囲があり、費やした時間は大人になってからの読解力の基盤にもなるはずです。
今の子供達は、塾や習い事で忙しい毎日ですが、それでも働く大人達よりは隙間があります。それをスマホの動画が奪ってしまっているなら寂しいことですが、そんな感傷は昭和の遺物なのかも知れません。エンタメが浴びるほど身の回りにある現在、今の子供達には今の子供達ならではのよさもあるのでしょう。しかし、動画やゲームが子供の時間を奪うことの多いのも事実で、やはりそれらは罪作りというべきなのかもしれません。
最近、前評判で面白いか面白くないかを判断したり、好きな作家の本しか読まないなど、時間とお金を節約しようとしている自分に気づきました。便利になって良いこともある反面、ちょっとつまらない読書になっているようにも思います。
現在、私は過去に書いた作品をKindle化したり自作文庫本にしています。しかし中身に対しての発信を、そういえばしていません。
自分は書評や評判などを参考に読んでいるのに、自分の本が「どんな物語なのか」ということについて発信していないのでは、そりゃあ、手に取ってくれる人もいないのは当たり前。
エッセイに関しては、このnoteを読んでいただいている方々にはだいたい想像がつくと思います。問題は創作の方。みらっちはいったいどんな本を書いているのか?
「帯がないよね」
とは、サバランだけでなく、いつしか全面的に相談に乗ってくれるようになったマイプロデューサー金森なごみさんの談。
「帯には、どんな話かというのが分かるよう言葉が書いてあったり、推薦文が書いてあったりするじゃない。やっぱり中身についての説明が少しでもあると、手に取ってみようかな、とか、パラパラめくってみようかな、という気持ちになるよね」
確かに。
ワンブックスさんで「帯を作る」ことは可能だったけれど、帯はケチったのです。ただでさえ完全なる赤字。ちょっとでもコストを削減するために、帯はまあ、いいか、と思ったんですよ、はい。
幼馴染のサトちゃんが「自宅に吉穂みらい全集の本棚を作る」と言ったのをきっかけに、「自分たちの記念品」という気持ちで始めた文庫化。誰か読んでくれるといいなぁ、なんて夢のように漠然とした思いはあったけれど、実際に他の人が読んでくれるかもしれない、という意識があまりに薄すぎました。
「吉穂堂」と言う場所ができたことで、有難いことに「みらっちが書いたんなら」「みらいさんの本なら」というクラファンの気持ちといくばくかの興味を持っていただき、サトちゃんと私以外の人に本が読まれるという事態が発生するに至り、いよいよ、対外的な発信の必要性を感じるようになりました。
子供の頃、表紙の絵を見たり、パラパラ読んでみて本を選んだ経験から、「吉穂堂」に置いてあれば手に取ってくれるかもしれない、などと思っていましたが、上記に書いたように大人にはやはり、ある程度の情報は必要です。
「それにさ、どれから読んでいいかわからないんだよね。どれから読んでもいいよ、と言われると、ますますわからなくなっちゃう」
金森プロデューサーの指摘は続きます。
確かに。
「WEBに色々書いてあるんだけど、縦スクロールが長いし、うーん。みらっち頑張ってるのはわかるけど、あんまりわかりやすくはないよね」
はあ。やっぱり・・・
誰かに指摘してもらわないとわからないことだらけです。
で、某カフェでの作戦会議で、とりあえず「帯」を考えてみよう、ということになりました。まあ最悪「帯」は完全なる手作業でもいいんじゃないか、ということに。
「それこそ、AIの力を借りてもいいのかもね」
という金森氏の言葉にピーン!と来た私。
そう言えば最近、noteで「AI編集機能/AIアシスタント」というのができたじゃあないか!
帰宅して、さっそく試してみることにしました。
してもらいたいことは、帯に書けるような、作品の要約です。
最初にkindle本『春告鳥』を入れてみました。これは字数が多く(5万字ほど)、AI編集さんに長すぎると拒絶されました。
それならばと色々な作品を次々試そうとしたのですが、そこで、無料で使用すると月に5回しかできないことに気づきます。
とりあえず慎重に、ということで、今度は比較的短い(2万字ほどの)作品『Heidenröslein(ハイデンローズライン)』を入力してみました。こちらにも「文章が長すぎて精度が悪くなります」という注意文がでましたが、なんとか、読み込んでくれました。
そして出てきたのが、こちら。
うーん・・・
作品の最初と最後をつなげているようです。まあ話の筋としては確かにだいたいそんな感じではあるものの、伝えたいことが全然、伝わっていないのは確か。
試しに「提案」というのを試してみると、薔薇の育て方などがあがってきて、実用書の書き方指南のようなものしか出てきません。
アイディアこそが勝負の小説は、AIに提案される時点でもはや創造とは違ったものになりそう。この機能、小説には不向きのようです。
諦めきれず要約再トライ。
先ほどより短くなっています。
しかも、投げやりと言うかなんというか、意味が通じないところも多くなってきました。二度も聞いたから編集さん、やる気がそがれたのでしょうか。だいたい途中で出てくる彼女って誰。文末も急に常体から敬体に変わっています。気分を害したようです。
試せるのは、あと2回——
要約はもう嫌なのかもしれないので、今度は「SNS投稿用に」というものを試してみます。
・・・いや・・・なんか・・・
すっごくいい感じのこと言ってるけど、内容が全然ちがう・・・
最後に、この記事のタイトルを聞いてみました。
えーと・・・
どれを選べばいいですか、私。
そしてここで、限度回数に達して終了。
来月まで「AI編集」さんは利用できないことが決定。
若干、ありもしないちゃぶ台をひっくり返したくなった気持ちを抑えつつ、やはり長編小説の要約は今のところAI編集さんには荷が重く、利用の仕方を工夫しないと快適に利用するのは難しいということを理解しました。
宣伝の文言は自分で考えないといけない、ということも。
ふりだしにもどる。
それが今ココ。笑
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