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ゲームと上手に付き合う長期休暇の過ごし方

こんにちは。MIRA-i心理師の森山です。

子どもたちにとっては短い夏休みとなったところも多いようですが、いかがお過ごしでしょうか。

今年はコロナ禍で自由に外出することがなかなか難しく、自宅で過ごす機会が例年より多いのではないかと思います。
そうすると、短い期間ではありますが、ゲームや動画、SNSに費やす時間が増え、長時間の使用が習慣化するのは懸念されるところです。

ただ、現在の状況においては、ネットやゲームの利用が増えることはやむを得ない面があります。
過度に危機感を抱いて制限しようとすると、かえってストレスを溜めることになりますし、親子でバトルになって関係が悪くなることもあります。
保護者自身が「ピリピリしてるかも?」という場合は少しおおらかに構えることも必要だと思います。

なぜ長時間の使用は問題なのか?

ゲームは娯楽であり、子どもたちにとって楽しみの一つとなっている一方で、ユーザーを飽きさせないように設計されており、依存性があります。

最初は少しの時間で楽しめていても次第にそれでは満足できなくなり、「もっとやりたい!」という欲求が生じます。
ゲーム時間が長くなっていくと、ゲームをしている時が平常で、ゲームをしていないと不快になり、ゲームをしていない不快な状態から逃れるためにゲームをするようになります。

長時間ゲームをすると、ゲーム以外の活動に支障が出てきます。例えば子どもの場合、宿題や塾に行くことが疎かになったり、食事や寝る時間が守れなくなったりします。

そして依存状態になると他の活動に支障が出てもゲームを優先してしまいます。その中で、親や周囲から注意、叱責を受けたり、成績が下がったり、リアルの友人付き合いが悪くなったり、色々な影響が出てきます。
そうすると現実の世界で居心地が悪くなる一方で、ゲームの世界では、スキルや地位の向上、ゲーム仲間との繋がりなどから居心地がよくなっていきます。

このようにして長時間の使用が続くと、ゲームからますます離れられなくっていくのです。

長期休暇では自由な時間が多い分、長時間使用のリスクが高まるため、ゲームと上手に付き合っていくことがより大切となります。

長期休暇においてゲームと上手に付き合うには?

夏休みであっても、毎日が自由時間!ではなく、ある程度スケジュールを立てる必要があると思います。少なくとも平日には日課となる活動を組み込み、メリハリのある生活にします。

例えば、朝食を食べたらそのままスマホやゲーム機を手にするのではなく、まず宿題や家の手伝いなどをする。その後に楽しみとしてゲームなどを設定した方がスムーズに他の活動を促すことが出来ます。ゲームの後に宿題など気の進まない活動が待っていると、進んでゲームを終えようという気持ちになりづらいものです。

そして、昼食後にまた別の活動を行い、その後にゲーム。というように、「ゲーム以外の活動→ゲーム」という順番に組み立てます。

最初は「まずゲームをしたい!」と子どもが訴えるかもしれませんが、感情的にならずに落ち着いて次の活動を促します。
例外的に今日はOKとすると、強く要求すればゲームができることを学習することになるので注意が必要です。
渋々でも次の活動に取り組み始めたら、すかさず褒めるなど肯定的に関わることで、活動への切り替えを学んでいくことが出来ます。

時間の取り決めはどうするか?

放っておけば次第に飽きるだろう、はありません。ゲームは飽きさせないように魅力的に出来ています。
なので、時間についてはそれぞれの状況に合わせて現実的な取り決めを作る必要があります。その際には、子どもの考えを聞き、受け止めた上で、保護者の考えも落ち着いて伝えます。建設的に話し合いができれば、お互いに納得感が持てる取り決めになります。

また、子どもが楽しんで取り組めるようゲーム性を取り入れるのもお勧めです。
例えば、ゲーム時間の上限を決めておき、勉強や手伝いなど頑張った分だけゲームができるという仕組みとし、宿題をしたらポイントゲットとなり、5ポイントでゲーム1時間と交換できるという様にする。
このように楽しんで取り組める環境を作ることで、子どもが主体的、積極的に参加しやすくなります。

ゲーム以外の活動を取り入れるポイントは?

今していて、継続していきたい、増やしていきたい活動から取り掛かります。やったことのないものはハードルが高くなってしまいます。

例えば、宿題を10分でも出来ている場合はそれが継続又は時間を増やしていけるようにサポートします。運動が好きな子であれば、好きなスポーツを室内か広場などでするというのもOK。

また、継続性を考えるなら、費用が掛かるかどうか、日々の予定に組み込みやすいかどうかも考慮に入れます。他者と関わりがあるものも良いと思います。

例えば、夕食後に親子で散歩をする、料理を一緒に作るなど家族で楽しんできたらベストです。

まずはできることから始めることが大切です。やってみてどうだったかを家族で振り返り、うまくいっていなければ改善策を考え、次に繋げていきましょう。

今回は子どもが依存状態に至っておらず、ある程度コミュニケーションが持てていることを想定して記事を作成しました。

家庭によりアプローチ方法は異なるため、もしうちの場合はどうすれば良いかお悩みの場合はinfo@mira-i.jpまでお問い合わせください。

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