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すわ!お兄が鬱! まずはエピソードゼロ

すっかりnoteを離れていた。

なぜなら私自身の乳がんの治療薬の副作用で何かを書く…という行為よりも短文のTwitter(現X)の方が気楽に投稿できていたからだ。
2018年に1度目の手術をしてもう無いと思ってた乳がんは2020年に反対側にまさかの2度目の新規で発現しコロナ禍の第3波の渦中に手術。
病理診断で治療薬が変わってからというもの酷い全身痛や関節痛に悩まされ日々をあぷあぷしていた。

薬が変わって2年経ちようやく副作用に慣れ、これから夫婦で楽しもうとしていた矢先に長男こと「お兄」と連絡が取れなくなった。2022年11月のことだ。


エピソードゼロとはお兄は初めて就職したホテルで料理人をしていたが部署異動後におじさん2人に酷いパワハラを受けて1度目の鬱を発症して休職するに至った話からの再発するまでのこと。

まだ自宅から通っていた時期だったので随分と耐えていたけれどある日帰宅して
「もう無理や。仕事を辞めたい」と酷い顔色で告げてきた。
2019年の夏の終わりだった。
私はちょっと普通じゃないお兄を見てすぐに病院を受診させた。
「鬱」という診断名でしばらく休むことになった。

姑息パワハラおじさんたちのことはずっと話に聞いていたし、まだ20歳そこそこのお兄1人に仕事を押し付けて帰るなど、どえらいことするな…と思っていたが、もともと私も料理人だっのであの世界のことはわかっている。
程度が低く品格がない人間が多く棲息している世界だ。

それなりに名の通ったホテルだったんですけどね。
バラしたろか!言わんけどな!

お兄は部署の料理長に現場で起きている事を訴えたが荒立てたくなかったのか、お兄には「なんとかする」と親身になったフリをしておいて結果、おじさん側に寝返った。俗にいう「保身」だぜ!

「大人!汚い!」

どうやらそれが鬱の入り口となってしまったようだ。

そこから支配人さんや労働組合も尽力してくれたけれど、会社も「会社都合」にするわけがない。
バレたらイメージ悪くなるわな。「本人都合」の退職となった。

私の父は「お金なんか惜しくもないわ!告訴や!」と鼻息荒く叫んでいたが本人に気力が残っていなかった。まじで名前バラしたろかな!とも思うが誰も得しないしコロナ禍になってホテル自体がバチクソ痛い目に遭ったらしいから去った場所のことはもういい。

けれども支配人さんや前部署の料理長さん労働組合の方々はお兄の為に尽力してくださった。心から感謝している。
その節はありがとうございました。
「力及ばすすみません」と言ってくださった事、忘れません。



しばらくメンタルクリニックに通院し家からも独立しベンチャー企業に再就職し営業職として働いていたある日、転勤になった。
大阪や自宅から離れた四国に行くことになった。
「大丈夫かいな?」とも思ったが私自身、若い頃に各地を転々としていたのでそれもまた良いかもしれん本人が決める事だし…と思った。

ところがまだ鬱が治りきっておらずここから緩やかにまた異変が起きていたことに家族は知る由もなかった。

四国にいる間にもメンタルクリニックに自分で通っていたようだけれど帰省してきた時に辛そうだったので「大阪勤務に戻してもらえないの?」と言った。そして大阪勤務に戻してもらった。社長も心配してくれていたからだ…。

そして再び大阪勤務に戻ってきた。
それが2022年の3月。
後から知ったが4月はまるまる休職していたようだ

四国のクリニックで
「双極性障害」との診断が降りていて、
会社から紹介してもらった大阪の産業医の診断も「双極性障害」と言われていた。

そのことを告げられたのは夏になる前6月頃だったような気がする。

「双極性障害?」

そしてお兄はこう言った

「おかん、俺がこんなふうになっておかんが『自分の育て方が悪かったんかな』っておかんは自分に原因あると悩むと思うねん。
それ、思わんといてほしい…おかんが自分を責めたりすることが一番つらいから、自分を責めたりせんといて欲しい」と……

その時、私はどんな顔をして答えたのかは覚えていない。

「わかった。そうする」

そう答えて検索の鬼、オカンことおいどんは双極性障害について爆速で検索して誰がその症例に詳しいのか調べ上げてamazonで本を2冊注文した。

お兄がマンションに帰ったあと
家族でその先生の本を私、夫、次男(通称次男の介、略して介殿)で隅々まで読破した。

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