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アイスショー現場の恨み言を書きます

 こんばんは。

 今回の記事は愚痴です。文句です。ネガティブな話です。おそらく読んでも楽しくないです。ご気分を害する方もきっといることでしょう。

 Fantasy On Iceファンの方、幕張愛知でFaOIの楽しい思い出をお持ちの方は、お読みにならないことをお勧めします。
 読んでから「思い出が台無しになった」と言われても、ぼくは何もしてあげられません。おそらく台無しにするようなことを言います。
 どうかお引き取り下さい。



 5/31(金)と6/1(土)の二日間、愛知国際展示場スカイエキスポにて開催されたFantasy On Iceを観に行ってきました。

 FaOIは8年ぶりの参戦でした。
 確か最後は、2016年の幕張。
 華原朋美の歌に合わせてトマシュ・ベルネルがノリノリの謎ダンス踊ってたのをよく覚えています。ベルネル、絶対歌詞の意味分からないで踊ってたよね。結構切ない歌だったんだよ。

 羽生結弦が怪我でoutして、チケットが半額でネットに出回るという騒動になった時です。
 福間洸太郎さんが彼の映像に合わせてショパンを弾いて、映像に合わせてあんな完璧にピアノって弾けるんだと度肝を抜かれたのと、あれ以来FaOIに現地参戦していないので、色々な意味で忘れられません。


 時は流れ、2024年。


 敬愛するT.M.Revolution西川貴教さんの出演、そしてアダム・シャオ・イムファ来日の報を受け、悩みぬいた末に参戦を決意。
 我らが知子様。ステファンとデニスの愛すべき師弟。世界選手権メダリストが勢揃い。
 豪華な顔ぶれに期待が高まる中、ものすごく緊張していました。

 羽生結弦が出演するアイスショーに行くのは9年ぶり。
 競技では見ていましたが、彼が出るショーはずっと避けていました。

 ファンが怖いから。

 国別エキシの直前練習。羽生結弦の練習中に動画撮影した挙句、ぼくと友人が映りこんで邪魔だと言った人がいた。もちろん直後にスタッフさんが止めてくれましたが。
 あの時はフィギュア初心者の友人を連れていたので肝を冷やしました。結果的に楽しんでくれたようなので本当によかった。

 全日本で彼の演技以外一度たりとも拍手をせず、最終滑走の時だけ大声で騒ぐ人がいて辛かった。

 まだ投げ込みが可能だった試合で、上の席からぬいぐるみを遠投する人、階段を駆け下りていく人がいた。

 競技時代の恐怖体験が忘れられず、ずっと避けていたんです。


 一応言っておきますが、だから羽生ファン全部がダメとまでは思ってませんでした。
 熱狂的なファンがつく人気選手がいれば、ある程度は起こることですし。ぼくの大好きな髙橋大輔さんも、織田君も、真央ちゃんも、全盛期には周りからいろいろ言われたものです。
 ファンが多ければ混乱もする。一部に過激な人もいる。数が多いと周りはそれが目障りだと感じやすい。
 それ自体は「どうしようもないこと」だと思っています。普通のファンまで一緒くたに悪く言いたくないし、純粋に楽しんでる人たちに水を差したくない。
 ぼくが何かに夢中になっている時のことを考えると(たくさんあるので、そういう時)今めちゃくちゃ楽しんでる絶頂の人たちは、楽しい思い出作ってほしいと思ってました。


 そう思うのも昨日までだったけどな!


 堪忍袋の緒が切れる、という体験、人生でそうそうできるものではありませんね。
 貴重な経験をありがとうございます。今のは嫌味です。



 まず、この度Fantasy On Ice2024愛知公園に出演されたスケーター、並びにアーティストの皆さま。本当に素晴らしいパフォーマンスでした。最高でした。
 初めて生歌を聞いた城田優さん、安田レイさん。それぞれのソロも、お二人のデュエットも美しくてうっとりしました。選曲も誰もが知っているナンバーを揃えつつ、各自のキャリアを象徴する曲でスケーターとコラボしてくださり、音楽監督である鳥山先生の手腕に痺れました。Fantasy On Iceが長年骨子としてきたアーティストとの共演、久しぶりに堪能できて嬉しかったです。

 スケーターは全員ワールドトップクラスで凄くて当たり前。いや、なんかこの言い方も失礼か。それくらい凄い人しかいないので。凄いんですよ。


 それをどうやったらぶち壊せるかチャレンジみたいなクソ構成がなければな。


 8年前に見たFaOIから、構成の面では新しいものは何もなかった。
 当時はまだ国内では一番のショーと言えただろうけど、そのまま停滞しています。いい人集めていい演奏・いいスケートは当然で、それ以上のものは特になかった。

 ショーを通してのコンセプトやメッセージ、ストーリー性は残念ながら何も感じられず、演技の間に使い古された陳腐な(馬鹿の一つ覚えの表現力表現力)アナウンスが入り、流れがなくぶつ切りになりがちで無駄に尺を取って全編三時間越え。
 出演人数と演目数からすると、時間が長いと感じました。間延びしてる。


 そして何より最大の罪は、メインビジュアルにまで使った目玉の一つ、フランスの金メダルカップル・パパダキス&シゼロン組を、第一部トリに置くという体で実質クッションタイムにしたことです。
 羽生結弦さんの第一部ソロが終わったあと、パパシゼの前、すでに登場したあと、それどころか演技がスタートしてからもトイレに駆け出していく人がとてつもなく多かった。
 十人、二十人ではなく、三桁の人数がパパシゼの演技の前を走って行く。

 まずいというのは分かっているのでしょう。極力視界を塞がないようにと思っていたのでしょう。でも、その大急ぎの足音が、ひな壇の板を打つドタドタという足音が、演技も音楽も台無しにしていました。

 あまりのショックに泣き出しそうになりました。
 誰か嘘だと言ってくれ!!

 あれを「一部の事情ある急いでいる人」というのは無理があります。どうしてあんな無礼なことを百人単位の人間ができるのだろう。みんながやってるから追随することができたというなら、これは「観客のマナーが悪い」以外の何ものでもない。
 幕張ではもっと酷かったと聞きました。パパシゼが怒って愛知公演をボイコットしなかったことに感謝すると同時に、申し訳なくて辛い。


 もし、もしですよ?
 今シーズンの海外のショーに「金メダリスト」の肩書で呼ばれた坂本香織選手が同じような扱いを受けたという話を聞いたら、その国のこと嫌いになりませんか?
 一部のトリとして据えた構成で、現地の観客がそういう扱いしたと知ったら、抗議しませんか? フランスのフィギュアファンから罵詈雑言浴びせられても我々は何も言い返せませんよ。本当にごめんなさい。
 別にメダリストだから偉いとかじゃなくて、その看板を使わせてもらって招いた人にしていい仕打ちじゃないよ。信じられないよ。

 Xで休憩が25分じゃ短いと言っている人もいましたが、たいていのショーで幕間は20分です。製氷は15分で済むし、トイレ誘導にも十分です。横浜アリーナでも代々木体育館でもさいたまスーパーアリーナでもRACTABドームでも30分は取りません。25分は普通で、十分な時間です。
 もちろんそれでも一部の人が間に合わないことはあるでしょう。
 だからこそ今回も、第二部の冒頭はすぐスケーターを登場させず、バンドチームの演奏で繋ぎを作ってくれてました。休憩は実質約30分あった。

 それ以外でも、なぜか第二部の途中で走って席に戻る人が何人もいた。事情があって休憩から戻ってなかったんだろうけど、なんであんなに何人もいるんだろう……会場内で走るのは本当にやめてほしい。足音うるさいし、危険行為です。
 走らないでください。


 極めつけは、土曜公演で隣に座った人。

 開演5分前くらいで駆けこんできて、すぐ身支度整えなきゃいけない状態なのに、ぬいぐるみを取り出して撮影を始めて、それも合計6体くらい。
 もう始まるんだから早くぬいぐるみしまってよ、ゴソゴソしないでよ~とチラチラ見てたら、なんと、でかいプーさんを抱えたまま観始めたんですよ。

 うわ~、本当にいるんだこういう人!
 と思ってたら、さらにバナータオル持とうとしてプーさんを抱え直すので、ぼくの視界に何度も何度もプーさんが入り込んでくる。

 オープニングで並んでるステファン知子デニスを見つめてるんですよ、ぼくは。のっけからすごく大事なシーンが始まってるんですよ。
 怖いから注意するのも無理と思って、頑張ってリンクに集中しました。自分の観たいものをちゃんと観るんだ。

 一応改めて記載しておきますが、ぼくは羽生結弦さん個人に恨みはありません。
 ジュニア時代からずっと競技で応援してきた選手であり、今でもすごいなあと思っているし、ファンの所業をそのまま投影すべきではないと考えているので、彼を非難したいとは1㎜も思っていません。


 ただ、ぬいぐるみとバナーですでに分かっていたけど、お隣のその方は羽生結弦登場でネットで言われるところの「奇声」を発してぬいぐるみとバナーをぶん回しました。
 だから! ぼくの視界に入って来るんだってば! せめてぬいぐるみは勘弁してくれ!
 でも言えない……怖すぎて無理……

 悪事がこれで終わらないからすごい。

 羽生結弦&女子4名のナンバーが終わり(知子パイパーダンスたまらん五万回観たい)、ラトビアの貴公子が先陣を切ってソロ登場。
 急に静かになるお隣さん。

 まあ、静かにしてくれる分にはいい。
 だから座り直すのにプーを何度も抱え直すな視界を遮る。バナー落として拾うのにぼくにぶつかってるんですけど。狭いね。パイプ椅子狭いね。それは仕方ないね。でもなんか一言くらいないんですかね。色々持ちすぎてるから落とすんだと思うんですけどね。ぬいぐるみ持たない方がいいと思いますよ。すいませんの一言がどうして言えないんですかね。もしかして隣に人間が座ってることにお気付きでない?

 いやいや、デニスだ。デニス楽しみにして来たんだから、集中しなくては。昨日よりさらに良かったよデニス!

 二番手に知子ちゃんですよ。日本の宝、プロフィギュア界の宝ですよ。
 ああ、もう、至宝ですわ。なに、その繊細なエッジワーク。唯一無二の圧倒的身体表現。そんなに磨いたらなくなっちゃうんじゃないかと心配になるのに、まだまだ磨く余地があるんですよ。

 ああ~~~知子ちゃん最高~~~と、対角線を滑らかに滑っていく知子ちゃんを追っていたら、お隣さんのお顔が視界に入ったんですね。


 静かなわけですわ。


 寝てる。少なくとも目を瞑ってる。
 もしかしてデニスからこれだった? 嘘でしょ? この席22000円するのよ。まさかお目当ての人以外見ないつもり? そんな斬新すぎる観賞スタイル聞いたことない。

 もうここで一週回って清々しい気持ちになってきました。
 遠慮する必要とかないじゃん。同じ金額払って席を取ってるんだよぼくも。ぼくが楽しむために来てんだよ、交通費と宿泊費も使って。有給取って来たんだよ。


 前日の金曜日、あまりにも空気がアウェイで変な緊張して、途中から頭痛がしてたんです。
 その時はぬいぐるみ抱え人のようなおかしな人ではなかったけど、両サイドゴリゴリのゆづリストでオープニングから大熱狂してギャーッて叫んでてもう委縮してしまって、一緒にその渦に入れてなくてごめんなさい場違いな人が間に挟まってすみません、みたいな、勝手にビビり散らかしてたんですけど、そもそもなんでアイスショー見るだけなのにこんなに心理的安全性が保障されないんだ、おかしい。
 おかしいよね!?

 ぬいぐるみ抱え人がこんなに自由気ままに好き勝手な過ごし方してるのに、ぼくが他人を気遣ったり配慮したりする必要ないよね?
 と思えたので、金曜よりはすっきりした気持ちで鑑賞できました。まあ、金曜よりはましってだけでしたけど。
 プーさんが視界に入ると何度でも怒りがこみ上げて、そのたびに「いや、スケートに集中しろ!」「隣のシルエットは無視だ、貴教の歌だけ聴け!」と言い聞かせないといけない程度には気が散っていたので、やっぱり許せないです。
 絶対に許さないからな。


 今後Fantasy On Iceには二度と行きません。羽生結弦のファンが多数集まると思われる現場には近づきません。

 一番問題のあったお隣さんにはこの言葉は届かないだろうけど、別にいいです。あなたのせいでここに一人「今後羽生結弦の現場に絶対行かないスケオタ」が誕生したことは記録に残しておきます。
 別にいいと思われるでしょう。その通りです。住み分けしましょう。ぼくはぼくが幸せを感じる現場にしか行きません。


 でもやっぱり納得いかないわー!
 次また貴教がコラボしても行けない! 知子ちゃんが、アダムが、デニスが、ジェイソンが、みきちゃんが、りくりゅうが、カナダイがinしても行けない!
 不条理。
 ここが地獄か。
 絶対に許さないからな!!!!!


 おしまい。

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