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印象に残っている昭和ドラマ3選

私はミドル世代である。

ミドル世代というのは一般的に35才~55才位までを指すらしいので、計算してわざと曖昧にしているという姑息な事をしている。ガチ年齢がバレたところで今更って感じだが、僅かに残った女心という事で。

しかし、今回昭和ドラマを紹介する事で更に推測される年代が狭まるが気にしない。

そんな私が子供の頃に観た印象的なドラマをザックリ紹介しようと思う。何分、子供の頃なのでそこまで細かい事は覚えていないのであしからず。

※YouTube動画を添付しようと思ったけれど、権利等分からなかったので省略しました。

『噂の刑事トミーとマツ』(1982年)

外見も性格も対照的な2人の刑事、警視庁富士見署捜査課の岡野富夫(トミー)と松山進(マツ)の名コンビ(劇中では「トミマツ」、失敗時には「オソマツ」「ドジドジコンビ」と呼ばれている)が時には衝突し時には協力しながら事件を解決まで導いていく。

噂の刑事トミーとマツwikiより

トミーは国広富之さん、マツは松崎しげるさんである。

これ、令和だと多分無理。
何せ、一番のクライマックスであるトミーの変身(笑) シーンでマツが叫ぶ、この決めゼリフが完全アウト。

「お前なんか男じゃない、おとこおんなで十分だ! おとこおんなのトミコ!」

普段、ナヨナヨとして頼りないトミーが、この言葉で奮起して別人のように強く変貌して犯人を一瞬にしてなぎ倒すというのがお約束。

当時は男らしさ、女らしさが当たり前の時代で、「男の癖に軟弱」とか「女の癖にガサツ」なのは立派な嘲笑の対象だった。つまり、この「おとこおんな」という言葉は完全にバカにした言葉だったのだ。

でも、このシーンがないトミーとマツは絶対に面白くないと断言出来る。何せ大事なクライマックスを省いたら作品として成り立たない。
当時はSNSもなかったので炎上もしなかったし、ある意味、この作品は各種差別関係に緩かった昭和時代を象徴している。

『私鉄沿線97分署』(1984年)

東京都多摩地区西部、多摩川市を管轄として田園プラザに新設された第97分署は、庁舎の完成を待たず開署を優先させたため、空調もないプレハブの仮庁舎となっていた。この97分署を舞台に刑事たちが所轄内で起きるさまざまな事件を捜査する。

私鉄沿線97分署wiki

当時、刑事ドラマといえば、『太陽にほえろ』や『西部警察』など、銃を激しく撃ち合うバイオレンスな刑事ドラマが流行っていたのだが、そんな中、このドラマは何処か和やかで庶民的で異彩を放っていた (この和やか路線は、その後のはぐれ刑事とかに繋がっていくのだが)

このドラマでとにかく好きだったのは、渡哲也さん演じる榊さん。直前の『西部警察』で、あれだけ派手に銃をぶっぱなしたり、カーチェイスを繰り広げていた激しい大門軍団の団長役を演じていたのに、このドラマでは一転、現場には出ずに、穏やかにお茶を出しながら刑事達の相談役となっている「癒し担当」だった。しばらくの間は脳がバグっていたのは言うまでもない。俳優すげーって子供ながらに思った。

『ザ・ハングマン』(1980年~)

法の網を掻い潜って善良な人々を食い物にする犯罪者たちに対し、『ゴッド』と称する首領の指令の下に処刑を行う秘密組織「ハングマン」の活躍を描いた作品である。

ザ・ハングマンwiki

現代版、必殺仕事人。
私が覚えているのは、山本陽子さんがリーダーを務めた1986年のシリーズ5作目である。

普段は中小企業に勤めるお人好しでちょっと冴えない旦那さんと普通の夫婦生活を送っている主婦だが、いざ任務となればリーダーパピヨンとして、部下を率いて悪者に制裁を加えるという痛快劇。私的には団地に住む普通の主婦蝶子さんと妖艶なリーダーパピヨンのギャップが一番の見どころだった。

ちなみに必殺シリーズと違い、制裁を加えると言っても命を奪うのではなく、悪事をテレビの電波に乗せて世間に晒し、本人達は梱包されて特急便で警察に送られるというもの。

蝶子さん(パピヨン)は本当に旦那さんを愛していて、最後ハングマンのリーダーを辞める理由も旦那さんを騙し続けるのが辛いからと言ったり、旦那さんが仕事の失敗で1500万の損失を抱えた時に、マイホーム建設の為に定期預金で貯めていたハングマン報酬の1600万円をポンと使ったり。こんな素敵な奥さんに愛されて旦那さんは幸せ者だなと子供心に思った。

最後に

昭和時代のドラマは、コンプラが厳しい今と違って痛快な娯楽というイメージが強い。

何よりもSNS等なかったので炎上とかを気にする必要もなく、制作側も伸び伸びと作っていたのが垣間見える。

窮屈な令和時代ではこんなぶっ飛んだドラマを作るのは無理だろう。少し寂しい気がした。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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