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M-1準々決勝 ワイルドカード枠投票

TVerで観た93組の中から選出が終わって、ようやく投票を終えた。

どうやら、明日12/1一杯で投票終了らしい。期間めっちゃ短くない???

5分ネタが93組だよ? 単純計算で93×5=465で、更にプラスCMが全部では無いが付くから、プラス20分として、全部観るには8時間超掛かる。しかも、平日のみの5日間。

働いている人が、全組観られるか?問題はあると思う。

だから、ネタ審査じゃなくて人気投票みたいになってしまうのは残念だが、このシステムなら仕方ないとは思う (せめて土日挟めばいいのに)

ここでグチグチ言っても仕方ないので、私が特に気になった8組の中の7組をピックアップした感想と、最後に投票したコンビについて詳しく語ろうと思う。

ネタタイトルは、便宜上勝手に付けさせて頂きました。

それぞれの感想にネタバレが含まれているので、見たくない方はブラウザバックでお願いします。

*添付されているTVer動画は、多分投票終了の12/1で削除されると思われますので、ご了承下さい。


特に気になったコンビ

カラタチ

「ドルオタとアニオタ」

アイドルオタクのボケと、アニメオタクのツッコミによるオタクあるあるネタ。

オタク特有のうつむき加減で早口でボソボソ喋り、全体的な印象はどこか気弱そうなのに、自分の好きな事に関しては強気に一途に突っ走る気持ち悪さなど、良く表せていて面白い(それが素なのかもしれないが)

「お母さんが停電の時にサイリウムを蛍光灯代わりにした」とか、実際にありそうな自虐ネタがウケた。

祇園

「奥さんに頼まれたものを3つのうち1つしか覚えられない」

ボケ側が奥さんからいつも買い物を3つ頼まれるが、いつも1つしか買えないと言い続ける(最初は覚えられないからと言う) その3つはどれも不穏な物で、ツッコミは「これは奥さん怪しいのでは?」という思いを抱えながら突っ込んでいく。

シュールなネタで、最後のオチはどうなるのか?と思ったが、オチがちょっと弱かったかなと感じた。でも、全体的なストーリーの流れは良く出来ていたと思った。

キンボシ

「ゴルフを覚えたい」

ゴルフ初心者のボケ側が、スコアやクラブの振り方をツッコミ側に教えてもらう。

ツッコミ側の例えツッコミのワードセンスが非常に良かった。

「ファー」の使い方が絶妙でウケた。

ダブルヒガシ

「マンション全室に引越しの挨拶に行きたい」

マンションの全室引越し挨拶に行きたいというボケ側のお願いにより、奇数と偶数階を手分けして挨拶する事になる。

それぞれ、住人側と挨拶する側が交互に入れ替わる(ボケとツッコミ交代)  

大阪漫才特有のテンポの良さとノリが気持ち良かった。

※今の所、動画のいいね(投票ではない)がトップ。

トンツカタン

「冒頭の挨拶タイムリープ」

トリオが冒頭の挨拶をして、ツッコミ側以外のボケ側2人が ~分前、~年前、~年後とタイムリープ(?)をして、挨拶を何度も繰り返していく。

最後に伏線が見事に回収されて、ストーリーが良く出来ていた。

ただ、賞レース向きか?と言われると首を傾げたくはなるが、独特な世界観は好きだった。

ハイツ友の会

「Twitterあるある」

漫才の一般的なイメージが、大きくハッキリと喋るのに対して、2人は無表情のままボソボソ淡々と話し続ける。

ツッコミ側がボケ側ではなく、違う対象(今回の場合はTwitterにいる人達)を淡々とバッサバッサツッコミを入れていく様子がシュールだった。「LINEでやれや」はめちゃくちゃウケた。それにしても、京女は怖い……(気弱埼玉人でスミマセン)

緊張していたのか、声が震えていたり噛んだりしていたが、ネタ自体の完成度は非常に高かったと思った(ただ、オチの意味だけは分からなかった……)

フランスピアノ

「ビデオレターを送りたい」

ボケ側がツッコミ側に「ビデオレターを送りたい」と言うが、実際にツッコミ側の家に手渡しで、しかもそのまま自分のビデオレターをツッコミ側と一緒に見る展開になる。

ミステリー仕立てになっていて、最後に伏線が回収されたり、どんでん返しがあったりする。

私的には、漫才としての瞬発的なウケは少なかったが、伏線やどんでん返しは非常に良く出来ていると思った。

投票したコンビ

このコンビのネタが私的に1番刺さった。申し訳ないが、このTVerの閲覧で初めて知ったコンビだった。

M-1本戦では、トップバッターは圧倒的に不利だというが、五十音順で1番最初に観たトップバッターなのに、全部観た後でも気持ちは変わらなかった。

アイロンヘッド

「カフェを始めてみたい」

ボケ側が「カフェを始めてみたい」と言い出し、ツッコミ側がそれを応援したいので、悪い所があったら指摘していくので練習しようと言う。

良くありがちな題材だと思うが、何よりも異質に感じたのが、ツッコミ側がボケ側が変な事をする度に、横を向いて向かい合い、手を取って諭すように優しく「ナポリ君!(ボケ側)」を連呼する。

一般的な漫才のツッコミとボケは、大抵ツッコミがボケを否定して言い合いの喧嘩のようになる。

このネタは、「ごめんな」「ありがとう」とボケ側が言えば、「かまへんがな!」とツッコミ側が力強く、そして優しく言う。コンビ愛を持って、ツッコミ側が「ナポリ君」を連呼する。

ボケ側の間違いを指摘する例えツッコミのワードセンスも秀逸だった。

一般的な漫才の締めは、ツッコミ側が「いい加減にしろ!」とか「もうええわ」とかで否定的に締めるところを、「辻井君(ツッコミ側)いつもありがとな!」「かまへんがな!」と、何か物凄いほっこりする締めが斬新でビックリした。

「人を傷つけない漫才」が数年前にピックアップされていたが、正にこの漫才はそんな感じだった (昨年のM-1優勝は真逆の毒舌漫才だったが)

ちなみに、このネタの前身と思われる物がアイロンヘッドの公式YouTubeチャンネルに動画があった。

この前身ネタでは、内容はほぼ同じだが、「ナポリ君!」と横を向いて向かい合って手を取る事はない。

私は、「向かい合って手を取る」というブラッシュアップをして大正解だと思った。

中盤のナポリ君が女将さん風に注文を取りに来る時も、「その矢先やで」と諭すように手に取るのもウケが増したし、終盤の「ナイスやでー!!!」と2人ブンブン腕を振り回す様子も見栄えが良くて盛り上がる。

何よりもコンビ愛をネタ中に存分に感じられる希少なネタで、見終わった後に温かい気持ちになった。

私はこのネタを昨日から10回以上はリピートしている。すっかりハマってしまった (YouTubeチャンネルも登録した)

ちなみに、アイロンヘッドは今年でM-1ラストイヤーだと投票した後に知った。何とも切ない気持になってしまった…… (知ったのが遅すぎて申し訳ない気持ちに)

最後に

漫才というのは、観る人の数だけ好みがあり、今回私が刺さったネタが面白くないっていう人もいれば、逆もあるだろう。

M-1はネタの優劣を付けるという点で、好みは人それぞれなのに、意味があるのか?って思っていたが、こうやってM-1予選で初めて自分が刺さるネタやコンビが見つかる事もある。

普段、劇場に行かないライトなお笑いファンにとっては、こういう機会は有難い。

あと、芸人さん達も切磋琢磨して芸を磨く大きな目標にもなるし、良い成績を取れば、人生が変わるドリームとなる。

賞レースは賛否あると思うが、ここまで漫才が盛り上がって、目指す人が増えたのはM-1などの賞レースの影響も大きいのだろう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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