間取りの仕事を始めた理由

今の私の仕事は住宅の間取りを書くことです。

架空のものでは無くて、
ちゃんと暮らす人がいて、
建てる土地があって、
そこに暮らす人のために提案する間取りです。

前職では設計士として間取り以外のこともたくさんしていたけど、間取りを書いて提案するということが一番好きな仕事だった。

でも、
だからこの仕事を始めようと思ったわけでは無くて。
前職を辞めてから世の中の知らなかったことを少しだけ知って、
もっと間取りや家づくりを楽しむ人が増えたらいいのになって思った。

いくつかインスタに間取りを掲載したら、
わりと見てくれる人が多かった。
（間取りを掲載したのは、知り合いの会社のおかげ。）
フォロワーさんが着実に増えて。
みんな間取り好きなんだなーって、
素直に嬉しかった。
もちろんその中には本気で悩んでる いわゆる#間取り迷子 の方たちもたくさんいらっしゃった。

#間取り迷子 はインスタに出会って知った言葉。

インスタ内で家づくり中の人が自宅の間取りを公開して相談してる人たちがいるのが衝撃だった。
正直、知らない世界だった。

プロに頼んで書いてもらっている間取りを掲載して、
それに対して一般の方が「ここはこうした方が良い」とか答えてる。
もちろん中にはプロっぽい人も答えてたりするんだけど、
一番多いのは最近家を建てたっぽい人の回答。
それはそれでいろんな意見があっていいのだけど、
相談者はその答えを望んでいないのでは、、という回答だったりもした。

だったらその相談私がのりたい、って思ったのがきっかけ。
その人のためにその人の暮らしを提案したい、って思った。
間取りに正解は無いし、どれも間違いでは無いかもしれないが、
１０年間（約１３０棟）注文住宅の設計をしてきていたので、
それなりに提案の引き出しがあるとは思っている。

もちろん女性としての目線も。
これはあまり大きな声で言うつもりは無いし、それだけが正しいとは思わないが、
少なからず男性目線と女性目線での違いはあるし、そこを求めてらっしゃる方もいると思う。

そして、家づくりにおける間取りの次の工程（実施図や施工監理など）はやらない（受注しない）ことを決めた。
だからこそ見える点があり、フラットに見れる点があると思っている。

まずは間取りを楽しんでもらいたい、
そんな願いを込めてやり始めている。

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