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子育てと癒し・・・天使の育て方 Vol.14


新しい時代の子育て 2.


 前回の、新しい時代の子育てについての続きです。


 私自身が、子育てをしていたのは、もう40年近く前からの十数年間の事ですが、いまだに其の時のことは、覚えています。


 そして、今、教室での経験や、子育ての経験をお話ししているのですが、外部からの情報だけでなく、其の情報から直感でいいと思えることをやると同時に、天使さん達の自然な発達を促す環境づくりや働きかけ、言葉がけ等をしながら、天使さんと楽しく時を過ごす事に重点を置いた方が成果としても、良かった様に思います。


 そして、これから子育てをされる方々に向けて、其の頃から時が経ち、少しだけ子育てを俯瞰して見れる今だからこそ、こうできればいいなと言う希望も込めて、これからの子育ての考え方をお話ししてみたいと思います。


三歳からの働きかけ

地頭を形成する時期

 

 まだまだ、可愛い盛りの天使さん達ですが、だんだんと言葉で考えたり、おしゃべりができるようになってきています。
この頃に、将来子供に必要な、”じあたま”が形成されるのではないか?と、思います。


 かなり、抽象的な事を考える機会が、自然に発生する時期でもあります。
世の中に対する、漠然とした概念ですか、それがやがて具体と結びついた時、実感となるのですが、最初の漠然がなければ、深く思うこともないのです。


 私の幼少期の経験では、未だ、両親と借家に住んでいたので、母方の祖父が、建て付けが悪い借家の隙間風を心配して、屏風をくれたのですが、其の屏風に、ドラクロワやミレーの絵を貼ってくれていたのです。


 幼児期の頃のイメージには、それらの絵画のイメージと、建て付けの悪いお家でした。
それと、母が、朝の家事をしている時に聞いていた、ラジオの有島武郎のある女の朗読のイメージで、テレビのブーフーウーを見ていたのはそれから2年後で、それと自然の海や山の景色、そして父の単身赴任の時にいた下宿先のお家、近所のお店や公園や港町の夜景、これが最初の漠然とした記憶のなかの外の世界の概念の始まりでした。


 天使君と天使ちゃんの時は、一番気をつけていたことは、一人の人格として認めてあげること、でした。
誇りやプライドが出てきて、それを傷つけないようにしなければいけないのです。
躾も必要になりますが、あまりにも厳しい躾は、時として、マイナスにもなります。


 次に言葉ですが、三歳にもなれば、脳のいろんなところを使いながら、言葉という新しいツールを手に入れ、次第に理論的に言葉を構築していけるようになっていく、就学時前の土台になっていきます。
ですので、かける言葉にも十分な注意が必要です。


 この頃の天使君のエピソードでは、親族のお祝いで、中華料理を食べに行った時、コースの中に、”爆弾” か “火薬” といったネーミングの料理を仲居さんが持って来て、食べ方の説明をした後、天使君が、「爆弾って、危ない物の事でしょ?」と、大人の間違いを見つけたと、思った様でしたが、物の例えだと説明されると、「何だ、よかった。」と、少し恥ずかしそうでしたから、「よく気がついたね。」といって、褒めてあげると、「いろんな名前があるんだね。」と、感心していました。

 もう一つのエピソードは、下の天使ちゃんが三歳になった頃、母が他界いたしましたので、其の葬儀の際に、母のアクセサリーの中から、私が子供の頃、お人形さんに着けてあげたりしていた、人造パールのネックレスが出てきたので、天使ちゃんの首に着けてあげたのです。
「これは、形見だからね・・・。」と、言って。
遠方から来た親戚の人から、「この子、ネックレスまでしてるわ。」と言われ、天使ちゃんは「形見なの・・・。」と、言って周り、その度に、親戚の人たちが、「うぅ•・。」と言って泣かれるので、どうしたのかな?と思ったら、天使ちゃんは、真珠のことを形見というのだと思っていたようで、他の人が着けている真珠を見て、「今日は、形見だらけ。」と周りの人たちを爆笑させていました。
 後で、真珠と形見の違いを教えてあげました。
(本物の真珠との違いも教えなければと•••。)


 例えば、子供が恐竜という言葉を知らなくて、英語教室で先に ”dinosaur” という言葉を覚えてきたとします。


 人工の恐竜が、突然現れる、テーマパークなどで、其の恐竜を見ると、「dinosaur!」と、叫んだりします。
 同行していたおばあちゃんから、「dinosaur って、日本語で言うと、なあに?」と聞かれると、「知らない。」と、言ったりするのです。
ここでは、他の国にも違う言葉があるという、概念が出来た事でしょう。


 この出来事は、弁別だけのことでしたが、言葉で考えられるようになると、それを元に、かなり複合的なことを話したり考えたりできるようになっていきます。
この記事の、Vol.9に発達順序が書いてありますが、同じや違うという概念を教えるいいチャンスですので、真珠は、形見と意味が違うが、同時に同じものを指す、ということを知る機会にもなりました。



 それならば、言葉を詰め込んで、その能力だけを鍛えればいいのではなく、同時に他の脳の機能も育っていきますので、要は、情報が、脳内で自由に行き来する感覚、所謂フロー状態(ラルゴ状態) を、保てるかどうかで、それは、脳内の働きなので、見えないので、外からは判断できません。


 寧ろ、何も考えていない様な、空白の時間が必要で、それらのバランスと連動が、必要です。
 

 コンピュータにだって、整理やお休み期間が必要なように、脳にも自由に休ませ無意識機能を働かせる時間が必要です。

 

其の間に、脳の自動制御機能や、休息による次のアクションへのエネルギー補充を完了させ、充足させているからです。


 もう一つの記事の、”苦難を超えて、覚醒へ・・・Vol. 2” の中に、ラルゴ(フロー)から、ギャロップ(連動)への手続きの中で延べていますが、フロー状態から所謂、ゾーン状態へ導く取り組みを、手法は違うとは思いますが、米国のIT企業の社員教育で以前からやっている事を前回の記事の冒頭では、お話しいたしました。

 
 以前、教室でやっていた取り組みを、幼児や学齢のお子さん向けに、いずれ、この記事でもお伝えしていければ、と思っています。


 実は、子育ては、これからが面白い流れになっていく予感がします・・・。


 最後まで、お読みいただけた事に、感謝いたします。

                                                               Mio

 

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