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【レポ】2023年1月15日 川瀬賢太郎×都響×中瀬智哉 ラフマニノフピアノ協奏曲第2番


2023.1.16

気がついたら涙が静かに流れ続けていた。
冒頭からこんなに泣いてしまうなんて。
泣くようなところじゃないでしょ、何で?って10月のリサイタルの時にも思ってたっけ。
拭くのもカッコ悪くて、第一楽章はそのまま、オケとマエストロと中瀬くんが作る世界に浸ってた。

いつもはソリストを見つめながら演奏を聴くのに、ほとんど目を閉じて音に集中してしまった公演。
浮かんでは消えていく音たちを、どうしても心に留めておきたかった。
一音一音を逃したくなかった。
帰る途中の今も、余韻で心が満たされてるのに、もう次が聴きたくて。
すぐにでも、またあの音を聴きたい。
決して荒くはならず、丁寧に丁寧に音を重ねていく演奏。
大好きです。
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高校生ピアニスト、都響とステージに。
若きマエストロと初共演。
生誕150周年のラフマニノフ。
ピアノ協奏曲第2番、初出しでした。
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2023年1月15日(日)
都響 八王子シリーズ
@J-COMホール八王子
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東京都交響楽団
川瀬賢太郎 指揮 
中瀬智哉 ピアノ
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🎶ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
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《ソリストアンコール》
🎶ラフマニノフ/V.R.のポルカ
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🎶ドヴォルザーク/新世界より
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ステージに登場した中瀬くん。
コンマスと握手(←これ中瀬くん流♪)。
ハンカチは10月のリサイタルでお見かけしたもの🎶
スタインウェイの前に落ち着き、ぐっと集中の時間。
しばしの静寂の後、遠くから聴こえてくるロシア正教の鐘の音。
第1主題。大波に飲まれたかのようにぐっと引き込まれる。
ピアノとオケの音で満たされたホール。とっても幸せな時間。
ロマンティックな第2主題。公演があることを知ってからずっと聴きたかったところ。
思ってた通り。クラクラして酔ってしまいそう。夢うつつな気分。
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第2楽章。力強くも美しく歌うピアノの高音。
かと思えば消え入りそうなppも繊細に光りを帯びていて。
広い広いロシアの大地を見渡しているかのよう。情景が丁寧に描かれていく。
じわじわと心を温めてくれるメランコリックなメロディ。
中瀬くんの第2楽章、最高に素敵。
ずっと聴いていたい、終わらないでと叶わないお願いもしてしまいたくなる。
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間を置かずに入る第3楽章。
第1楽章から頻繁に交わし続けるマエストロとのアイコンタクト。
再び登場する第1楽章の第2主題が、さらにロマンティックさを増していて。
華々しいフィナーレを迎えたあとは、なんとも言えない達成感と解放感。
美しくも憂いある、ロマンティックなラフマニノフでした。
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ほっとした表情の中瀬くん。
指揮台の上で称え合うお二人。
マエストロとも。
深々と何度もお辞儀して、弾いてくれたアンコールは「V.R.のポルカ」。
ラフマニノフ繋がり!
コンチェルトが終わってしまったさみしさを吹き飛ばす、軽快なテンポの曲。
聴きたいと思ってたから、心のなかでバンザイしちゃった。
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後半は、名曲ながらホールで聴いたことがなかった「新世界より」。
楽しみにしていました。
第4楽章がカッコ良くて、マエストロも熱かった(川瀬さんの熱いの、好きなんです)。
スカッとしました。
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2023年、今年も中瀬智哉くんで始まった私の1年。どうか、素敵な演奏をたくさん聴けますように。
中瀬くん、ご盛会おめでとうございます。お疲れさまでした。素敵な演奏をありがとうございました。
お会いできたフォロワーさまにも感謝です。
また次の機会を楽しみに待ちます。
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