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【お金×教育】金融教育で子どもの貧困に挑む~ただの夢を話します~

はじめに

 今回の投稿は、YouTubeチャンネル「リベラルアーツ大学」の両学長と、「マネリテ学園」の大河内薫先生から勝手に学び得たことを元に、金融教育の重要性について、私の超個人的な見解を述べたものです。専門家の方々からすれば、もしかしたら現状との乖離が激しい、ただの空想に感じられることもあるかもしれません。ご承知の上で、「若造が自分の頭の中の空想を垂れ流しとるわ~」と、温かい目で読んでいただければ幸いです。
 また参考文献として湯浅誠さんの『「なんとかする」子どもの貧困』(角川新書)を読みました。


1. 7人に1人の子どもが、相対的貧困状態にある日本

 「7人に1人が相対的貧困状態にある」この現状を知り、衝撃を受けたのは大学2年生の時に受けた教育学の講義でした。教育に携わろうとする者の一人として、「貧困」という日本の課題を肌で感じることなく20年以上生きてきたことに危機感を覚えました。そして同時に自分がいかに特別裕福ではないものの、両親から金銭的な支援を受けながら生きてきたのかを実感しました。「自分が受けた幸せを、少しでも生徒たちに還元したい!」その思いを実現するためにも、そして日本の貧困率を下げるためにも、学校現場での金融教育は欠かせない、と考えています。

2. 「お金について知らない」という学校現場の現状

 私が勤務する公立の中学校でも、金銭的に裕福でない家庭の生徒は数多くいます。そして親の収入と、子どもの将来の収入には相関関係があります。これは本来あってはならない現実です。生徒たちには、親の収入に関係なく、金銭的にも豊かな人生を歩んでいってもらいたいと思っています。もちろんお金が全てではありませんが、この資本主義社会を「生き抜く力」の一つとしてマネーリテラシーを身に付けてもらいたいと思っています。
 しかし「お金について何も知らない」というのが学校現場の現状です。社会科教員の私ですら、最近独学で勉強を始めた次第です。お金は日本で生きる限り、すべての人が扱う道具であるにも関わらず、義務教育ではその扱い方をほとんど教えていないのです。もちろん、公民の教科書に金融のページが数ページありますが、もっと長い時数をかけて(もっといえば9教科に並び立つ教科の1つとして)学習するべきだと思います。
 例を挙げるとするなら、「労働者になる」という選択肢以外のお金を増やすための方法は、教科書本文に記載はありません。株式について説明した記述もありますが、それはあくまで「株式会社という社会の仕組み」の話であって、「家計を成り立たせる個人」としての目線では書かれていません。本来労働者になるだけでなく、投資家や経営者になるという選択肢もあるはずです。つみたてNISAなどのリスクの小さい投資信託というシステムがあるということ、住宅ローンを組むということのリスク、複利の話etc. 生徒たちが将来、金銭的にも豊かに生きていくために必要な最低限のお金の知識や考え方は、義務教育段階から学習していくべきなのではないでしょうか?

3. 金融教育の先にあるもの

 中学3年生にもなれば家庭の経済状況を肌で感じる生徒も多くいます。「うちは裕福ではないから私立には行かない」「高校にいかずに就職する」そのような選択をする生徒もいます。その選択が悪いわけはありません。ただお金を「貯める」「稼ぐ」「増やす」「守る」「使う」方法が、日本にはたくさんあるんだということを知ってさえいれば、単に選択肢を狭めるだけでなく、自分の将来に希望を持って進路選択ができる生徒が増えるのではないかと思うのです。金融教育を受けることで、自分が将来金銭的に豊かになることを諦めずに済むのではないかと思うのです。

おわりに

 私が子どもの貧困に対して、金融教育の面から携わる方法は3つあると考えています。

①学校教員として、現行の学習指導要領の中で、工夫して金融教育を行う。
②学校現場で金融教育を行っている機関に転職して、金融教育に携わる。
③大河内薫さんのように、義務教育にお金の勉強を組み込むための活動に参加する。起業する。

 教師としての仕事にやりがいや楽しさを感じています。「多くの人に良い影響を与える人になる」という人生の大目標を達成させるために、現段階では最適な職業に就けているとも思っています。しかし、もし子どもの貧困に取り組むための最適解が、別の職業に就くことにあるのであれば、転職という選択も厭わないと思っています。




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