お賽銭を投げ入れるのは失礼じゃないの?

今年も残り2か月を切り、日に日に寒さが身に染みてくる今日この頃、近所にある神社では早くも「初詣」と書かれたのぼりが出ていた。

毎年、初詣には多くの人が押し寄せて賽銭箱に小銭を投げ入れる光景を目にする。でも、よく考えてみると奇妙な光景だ。人に物をあげるときでも投げて渡すのは失礼なのに、まして神様にこんなことをするなんてバチが当たらないのだろうか。

このことについては、貨幣というものが習俗の中でどのような役割を担っているのか考える必要がありそうだ。

地方によっては、厄年の人が神社にお参りし、そのとき集まった人たちに硬貨やお札を撒く風習があるようだ。お金を貰える方はありがたいが、撒く法は大変である。
では、なぜお金を撒くのか。それは貨幣には穢れや厄災を吸収する役割があると考えられているからだ。

そうすると、賽銭箱にお金を投げ入れる行為とは、自分の穢れや厄災を祓い捨てて身を清めることで新年を迎えるための儀式だと考えられる。

ここでふと気になったのが、たまに道端に落ちているお金。あれは単にうっかり落としてしまったのか、それとも何か「良くない」モノを祓うためにわざと捨てたのか、考えを巡らせてしまうのは些か考え過ぎだろうか。


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