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【別冊ミント】ブログ集

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楽しさと新しい学びが満載のミント塾。ブログでは、ハードコア視点で教育・人材育成・キャリアなどを話題に、『デジタルエイジのライフスタイル』を探っていきます。
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記事一覧

東北大は「地方」に再興隆昌をもたらすか

東北大学が東大や京大を飛び越えて、国際卓越研究大学の1期生に選ばれたことは大きな驚きでした。 「世界トップクラスの研究力をめざす」というお題目に、ファンドの運用益という「タケノコの皮を剥がして運営資金にする」みたいな話ですが、人生も大学も「先立つものはお金」ですね。 掲げたミッションが「ハードル高すぎ」と心配されていますが、ぜひともそれを乗り越えてほしいと思います。 社会改革を推し進めるコアプレーヤー 実はもう1つ。どの程度、国際卓越研究大学の指針の中でウェイト付けさ

『選択の達人』になってはいけない

唐突ですが、日本の場合、大学(受験)というのが教育や社会的評価の大きなキーになっています。 「どこの大学を目指すか」は、学校と生徒の最大のミッションでありモチベーションです。「どこの大学を出たか」は、その人の学力と努力のバロメーターになっています。 ところが、大学入試やその準備段階としての学校教育を見ると、面白いことに気づきます。 出題のレベルは「昔よりはるかに難しくなっている」と言われていますが、それは問題の求める知識領域(情報量)が広がっただけで、実は『考える力』と

プログラミングで自尊心を支えてあげたい

最近ものすごく色んなことをやっているのですが、そうした活動と共に、私たちのチームの中で『プログラミングのポジション』が変わってきています。 10年前にワークショップをスタートした頃は、「学校の勉強や英語の先を行く学び」とか、「将来のキャリアにチャレンジするショートカット」とか言ったノリで、プログラミングをお勧めしていました。多くのプログラミング教室も同じと思います。 それは今でも変わらない太い軸なのですが、その後色々な子どもたちや保護者の方と接してお話を聞く中で、学校が苦

少子化社会で異次元の子育てが始まる

2022年も今日でおしまいです。長引くコロナ禍に加え、物価高や増税、社会保険の負担増、世界的なリセッション懸念など、残念ながら目先的にいい話は見当たりません。 そうした中で、個人的に一番重く感じているのが「出生数が80万人を割り込みそう」というニュースです。 戦後75年で出生数は1/3以下に減少 戦後のベビーブーム期に270万人レベルだった出生数は、下図のように減少傾向にあるわけですが、直近の5%を超える減少率は「日本という国をどう運営していくか」といった面だけでなく「

子どもの学びを最適化させる

ちょっと馴染のない言葉かもしれませんが「最適化」(Optimization)。これが私たちのチームがやっている仕事です(子どもの学びを最適化)。 私たちのワークショップでは、子ども一人ひとりの特性と興味を起点に、色々な学びを「その子に合ったスタイルに変えて」提供していきます。中身は、プログラミングやデジタルスキルであったり、学校の勉強だったり、考える力を養う脳トレだったり。 どれもが、10年後20年後の「キャリアの王道」につながるものばかりです。 そのためには、まず『良

【大学再編】東京外国語大と一橋大ってどうなるの?

前回のブログをいろいろ書きたしていたら、ずいぶん長くなってしまいました。 興味のポイントも皆さんそれぞれと思うので、今回は「四大学連合から取り残されそうな(?)東京外国語大と一橋大」について、別冊の形で抜き出してみました(内容は前回ブログの該当部分を膨らませています)。 タコの深読みですので、その点はご容赦ください。 <背景> 四大学連合というのは、東工大と東京医科歯科大に一橋大と東京外国語大を加えた大学群のことです。「東工大と東京医科歯科大が統合」との動きが公にリリ

【大学統合】東工大+東京医科歯科大の 『ちょっとドロッとした話』

先日、東工大と東京医科歯科大の統合ニュースが出ました。少子化やコスト削減狙いの国公立大再編が多い中で、政策主導の思い切った「攻めの再編」は気持ちがいいですね。 このニュースを見て真っ先に思い浮かんだのは、経済産業省が一生懸命進めてきた『医工連携』と『産学官協働』でした。 政府資金を呼び水に、個性的で高いポジションを持った2つの大学を1つにして、有力企業のエンジンをつけて走らせる。資金面はファンドも活用。ものづくりのプロセスでは、医療機器関連の中小企業も呼び込んでいく。そん

大人も夢を持ってほしい

前回のブログで「子どもから夢とチャレンジを取ったらただの大人」と書きました。しかし、実は大人にも夢を持ってほしいと思っています。 先日「創造性は40歳でピークを迎えるが、70歳頃までは維持される」というような話を聞きました。脳細胞は加齢とともに減っていくのですが、キャリアを積んだ人の創造性はむしろ広がるのだとか。 ミント塾のブログをご覧になっている皆さんには、30代後半から50歳くらいまでのお父様お母様もいらっしゃると思います。高齢化社会ではまだ人生の真ん中くらいです。

子どもから夢とチャレンジを取ったらただの大人

式で書くと、 子ども −(夢+チャレンジ)= ただの大人(予備軍) 日本の子どもはよく勉強します。特に、お受験(小学校)や中学受験を目指す子どもは、小さいうちから勉強への取組み姿勢が身についています。勉強量も半端ではありません。 一方で「△△が苦手」とか「■■は不得意」のように、勝手に自分でネガティブな領域を設定してしまう子が少なくありません。 この流れが、小中学生レベルで「数学アレルギー」を量産し、進路選択の理系離れを増幅させています。 最近過熱化している英語の早

「高学歴低収入」「共働き子どもなし」

皆さんは『Trader Joe's』をご存じでしょうか?「トレジョ」と言えば「あぁ」とお気づきの方も多いと思います。米国西海岸の高級食品雑貨スーパー「トレーダージョーズ」です。 日本でも大人気のKALDIのコンセプトは、かなりトレジョから頂いていますね。 トレジョが今よりずっと小さかった頃、彼らのコアターゲットはなんと「Well-educated low income」(高学歴低収入)の人々でした。品揃えも、ワイン(リーズナブルな価格帯のめっけ物)を中心にグルメやオーガニ

「地方に生んでごめんね」

YouTubeで大学受験の動画を見ていたら、こんなやりとりがありました。 さて皆さんは、これを読まれてどうお感じでしょうか。例えば、 この動画に投稿されたいろいろなコメントが気になったので、日頃、地方について感じていたことをまとめてみました。 地方はやっぱり... 経済格差、教育格差、家庭格差(親ガチャ)。。。世の中にはいろんな格差がありますが、どれをとっても地方のレベルは高くありません。それはなぜでしょう? 世の中に出ているレポートを見ると、産業構造や労働生産性、人

30代で自分を変える

30代の人生リメイク もしあなたが30代で、仕事のやりがいに疑問を持ったり、もっと大きなことを考えているのであれば、今が『リセットタイム』です。 30代と言えば、仕事にも慣れて脂がのってくる頃ですが、自分の本性と異なる道を歩んでいる場合、違和感は段々と増してきます。仕事が嫌になっちゃってきた人は「自分はなにがしたいの?」と自問自答してみましょう。 本性とは、生まれながらに持っている自分の奥の奥、価値観や言動をコントロールするものです。この筋目を外して人生を歩くと、いつか

Z世代の「人生の歩き方」~20代からの学び

20代の皆さんは『Z世代』と呼ばれるレイヤーの一員です。 Z世代は米国の社会環境をベースにした世代区分ですが、X世代(1965年生まれ~)、ミレニアル世代(1981年生まれ~)の次の「1997年生まれ~」の人たちを指します。 このZ世代は「ゲーム、デバイス、インターネットが当たり前」の環境の中で育っています。そして教育も学びの中身も、職業もライフスタイルも、それに合わせて変化しつつあります。 日本の同世代の場合、ICT教育の導入が海外の先進諸国に比べ20年くらい遅れてし

20代からの学び

20代の皆さんは学生だったり社会人だったり。若者は世界のどこでも元気です。そして日本も同じです。 大学生の方は就職が気になるところですね。世界が同時進行的に成長している片隅で、日本は経済の減速、少子高齢化、地域格差などで先が見通せない状況です。安定志向になるのも無理ありません。 仕事に携わっている方はどうでしょうか。優良企業に就職しても、終身雇用制の見直しや「20年後の仕事の2/3は今ない職業」などと言われると、いろいろ考えてしまいます。 そこで一番大事なこと。それは『