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SMART分析で就職先・銘柄選び

 就職も投資も長期目線で決めるのが良いです。基本的に企業業績は右肩上がりで成長するものです。短期目線で選ぶのは危険です。一時的に株価や業績が下がっても回復時が重要です。機関投資家が選ぶ会社・銘柄も参考にするのが良いでしょう。
 SMART、S:売上の推移・M:営業利益率・A:負債比率・R:ROE(自己資本利益率)
・T:トレンド(業界アナリストの推奨)を基準に検討するのが良いです。これらの指標が経営者の成績簿と言っても過言ではありません。
 「知っている会社」「小さい会社」「割安な会社」「おそらく倒産しない会社」という観点でこれらをすべて満たすならそんなに間違いはないという人もいます。しかし、自分の会社選びの軸を決めておかなければなりません。「就活の軸」のようなものです。
 投資にしろ、就職にしろ、長期目線でその会社に託するに足るのかどうかという基準はあります。企業の成績は損益計算書です。売上が伸びているのか、営業利益率は確保できているのか、借金はどれくらいしているのか、株主のお金を有効活用しているのか、専門家による視点はどうなのか、といった数年間のSMARTは最低基準として押さえておきたいところです。また、直近の貸借対照表で資産状況を確認しておくことも必要です。
 逆にこれらの情報が不足している企業は要注意です。公開しないということは公開できないほど数字がよくないからです。多忙を理由にはならないです。自社ホームページで決算情報・資産情報を開示していない会社はブラック企業といってまず間違いありません。経営者の考えでそうしているのです。そんな会社に託さないほうがいいでしょう。
 就活では「就活の軸は何ですか」と質問されることがあります。企業側がその質問をする理由は志望度の高さを見たいからだと思いますが、良い会社だから志望するわけですから、自分基準としての良い会社の定義としてSMARTを挙げるのは良い回答かもしれません。
 株式の銘柄選びも身近な業界や会社の株式から始めてみるという考え方があります。これはあまり推奨できないです。知名度の高い企業が良い企業とは限りません。テレビ東京で朝5:45から7:05まで平日放送される「モーニングサテライト」などの経済情報番組で紹介された企業のSMARTをしっかり調べるなどしてアンテナを張って世の中を見るのです。国内の証券取引所に上場する銘柄でも約4000社もあるのでその中から最適な銘柄を選ぶのは難しいものですが、まずは情報番組で紹介された、興味のある業界の会社からSMARTを調べてみるのがいいでしょう。
 株式投資の基本は安く買って高く売る。株価の割安かどうかは「将来の成長可能性を考慮すれば今の水準は安い」、「株価が本来の価値に比べて安い水準に売り込まれている」といった基準で選びます。前者の銘柄を探すには日ごろから情報のアンテナを張り巡らすことが大事です。先に紹介した経済情報番組は少なくとも見ておくことをお勧めします。
 後者の銘柄を探すにはファンダメンタルズ分析指標を参考にする方法があります。ファンダメンタル分析は決算書で算出された数字をもとに現在の株価が割安かどうか、将来の成長が見込めるかを推測するモノサシです。代表的な指標はPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)です。PERは現在の株価が1株あたり利益(EPS)の何倍まで買われているかを示し、倍率が安いほど割安と判断されています。PBRは会社の1株当たり純資産(BPS)に対し現在の株価が何倍まで買われているかを表し一般的に低い数値のほうが割安です。
 会社の利益の一部を株主に配当する配当性向をみるのもひとつです。配当利回りは株価に対して何パーセントの配当を得られるかを示す指標です。配当も銘柄選びには重要な指標といえるでしょう。
 企業が賃金をどれだけ上げることができるかをみるには労働生産性があげられます。従業員1人あたりの付加価値額を労働生産性といいますが、一般的に企業規模が大きいほうが小さいよりも高いとしています。売上高を従業員数で割って会社比較をしてみるといいでしょう。国内企業と海外企業で比較するとさらにいろいろなことがわかってきます。

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