違いを受け入れられる世の中に

娘が産まれるまで、表皮水疱症のことはもちろん、皮膚の病気がこんなに辛くて大変なものだと想像したこともなかった。


なにごとも知らないことは、想像できない。いや、「希少難病」と聞けば、なんとなく大変そうだなぁくらいは想像できるけど、具体的にどういうことに困ってるとか、どんなことに配慮したらいいのかとか、そこまではやっぱり分からない。そして、世の中にあるすべての難病のことを知ることなんてできないから、大変さを想像できない=悪いなんてこともないと思っている。

ただ大事なのは、世の中にはいろんな人がいるってこと。それぞれに頑張って生きているんだってこと。それぞれに困ってること、出来ないこととかがあって、それを否定しないこと。

インスタで #表皮水疱症  のタグをフォローしていて、ある日とても素敵な雰囲気の写真がタイムラインにあがってきた。こむぎさん(@igumococ)という、表皮水疱症患者さん。YouTubeチャンネルもあったので早速いくつか観てみた。

皮膚の病気って、認知度の高いアトピー性皮膚炎もそうだと思うけど、人から見える部分に疾患があるから、どうしても見た目でギョッとされることが多いと思う。こむぎさんのチャンネルでは、小学生の頃に周りから心ない言葉をかけられていたことにも触れられていた。


日本の教育は「みんな同じ」を強要するってよく言われる。そんな空気が、ちょっと周りと違う子を攻撃する方向に子どもたちを向かわせてしまっていないかな。「平等」が良しとされる風潮が、ハンディキャップがある子への「配慮」を制限することになっていないかな。

「みんな同じ」なんてない。「みんな違う」が当たり前になれば、病気のことを知らなくたって、どんなに珍しい病気だって、周りの反応に傷つく人は減るよね。ただでさえ病気そのものの症状で苦しい思いをしているのに、それ以外のところで傷ついてほしくない。

こども病院で出会った表皮水疱症の子たちはそろそろ小学生にあがる頃。あの子たちが無駄に傷付けられることなく、楽しい学校生活が送れるといいなぁと願って止まない。

娘が産まれてから知った世界

こんなにたくさんの子たちが、小さな体で病気と一生懸命闘っていること、そしてそれをサポートする家族がいて、子どもの病気のために仕事ができなくなったり、付き添い入院の大変さも、色々な場面で我慢を強いられる「きょうだい児」たちのことも・・・娘が産まれなければ、気に掛けることはなかったかもしれない。

ただ、当事者にならないと意識できないかというと、それは違うよね。最近は性的マイノリティに対する理解が(まだまだとはいえ)かなり進んできていると感じる。私は当事者ではないけど、正しい知識を持って相手を傷つけないようにしたいと思って、SNSで発信されている方々の情報から学んでいるところ。同じように表皮水疱症をはじめとする難病も、発信し続けることで当事者ではない人たちの理解が得られるようになっていくはず。

10月25日~31日は 世界表皮水疱症啓蒙週間(#EBAwarenessWeek)だそうで、私も何かしたいなと思い記事を書いてみることに。なんだか取り留めのない文章になってしまったけど…この病気の治療についての研究も日々進んでいるようだし、一日も早く治療薬ができて、患者さんたちの負担が減りますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?