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「誰かになりたい」という呪い

※これは決して「この人みたいになりたい!」という気持ち、それに伴う行為を批判しているということではありません



「この人みたいになりたい!」と思って、
容姿を真似たり、その人が使っているものを真似して買ったりしたことがある人ってたくさんいると思います。

それは自分の気持ちを上げてくれたり、なんだか勇気を与えてくれることもあると思います。

でも、「この人みたいになりたい」が「この人になりたい」になると、それがマイナスの感情になってしまう場合があるんだなって気が付きました。

私は昔から「この人みたいになりたい!」がたくさんあるタイプでした。
アニメキャラから芸能人、ピアノの先生から看護師さん。周りに素敵な人を見つけると、すぐにその人に憧れてました。

そのたびに、その人の容姿や持ってるものを真似たり、アニメキャラや性別の違う芸能人とかだと「今自分はあの人なんだ!」と勝手に思い込んで、自分の中で演じてました笑


最近、新しい仕事を始めました。
前職と違う仕事で、ほぼ未経験。不慣れな上に年齢も若くない、内容が一度で入ってこない。一方同期入社の私よりも若い子がいるんですけど、前職が現職と似ているところがあるようで、業務に馴染むのが早い…。
焦りを感じます…!

そこの職場の先輩で、とっても素敵な女性がいて、さわやかで明るくて、スタイルも良くて服装のセンスも良い。10年以上在籍をされていて、仕事もすごくできる。
話し方も親しみやすく、声も聞き取りやすくて素敵。


私は思いました。

「この人みたいになりたい」

子どもの頃みたいに「私は今〇〇さんなんだ!」と思ってなりきれたらいいけど…。


全然できない。あんなに明るくテキパキ話せないし、まず容姿も全然違う。仕事も全然ダメだし。しかも都会に住んで、自分の生活を謳歌している彼女に比べて、電車で田舎から通勤している私は実家暮らし。



あれ、おかしいな
私が今目指すべきところって、「この人みたいに素敵な女性になりたい」「この人みたいに仕事ができるようになりたい」なんじゃないか。


それがいつの間にか、自分を卑下する考え方に変わってる。
考えてみると、私はこの考え方にずっと縛られていた気がする。


「なんでこの人みたいになれないんだろう」「私はダメな人間だ」
そしてすぐ逃げ出す。


でもこの考えの根本は「仕事ができない自分がいや」だと思うんですよ。
それが「この人のようにできない自分、ダメな自分」になって、勝手に落ち込む、自己嫌悪。
なんか文字にするとさらにおかしいなって思います笑


「この人になれない自分」から抜け出すには、その人の何に憧れているのかをきちんと分析することが大事だと思いました。


今回のケースで言うと…

・この人みたいな容姿になれない
→そりゃそうだ。人間全員顔も違う。それに、その人のファッションを真似たとしても、あくまでそれはその人に似合ってるファッションであって、自分に合うかは別。もし全然合ってなかったとしたら、自分に似合っているものをきちんと理解して素敵に着こなしているその人に、近づくどころか遠ざかってしまう。


・この人みたいに仕事ができない
→そりゃそうだ。この人は10年もこの仕事をやってきたベテランの方。
入社したてでペーペーの私なんかにすぐできるものか。


・じゃあこの人じゃなくても、同期入社の子や自分より若い子ができてるのに、私はできてない
→人には得意不得もあるし、できるまでにかかる時間が違う。いつまで経ってもできないこともあるけど、果たして今やっていることはいつまで経ってもできないことなのか?

・この人みたいになれない
→そりゃそうだ。この人にはこの人の何十年があって、私には別の何十年がある。
この人が積み上げてきたたくさんのことがこの人を形成していて、この人にしかない魅力が生まれているのだから、私が積み上げてきたたくさんのことで、私にしかない魅力があるはず


「〇〇学校へいって〇〇会社に勤めて〇〇に住んでいるのは、世界でたった一人」って考えたら、人間全員前代未聞の前例のない人間なんだよね!


その人のように今はできないかもしれないけど、今の私、私の特徴、他の人にはできないようなことで、なにか活かせることはないか。
その人がいるんだから、私はわざわざその人になる必要はない。
いろんな人がいて、それぞれ違うことができて、それを全部やれば会社としてのステータスがあがるはず!という大義名分で、自分の個性を出したい!笑


人と比べることってなかなかやめられないし「自分は自分」って簡単には思えないけど、こんな風に
「なぜそう思うのか」ってちゃんっっっと考えて、細かく言葉にしていけば、少し解消されるのかなって気付けた気がします。

同じようなことでモヤモヤしてる人に届いたらいいなー!

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