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うずまき

言い返してしまったとき

はじめに言った方も、
言い返した方も、
どちらも心はゆらぐ。

怒りやかなしみ、
申し訳なさ…

人により、そのときにより、
さまざまな形となって
あらわれるけれど、

お互いに
傷ついた、ショックだった
ということ。

だから、言って“しまった” と、使いたくなるのだろう。

―――

ひっそりと
うずまきの中にしまう。

飲み込んだ気持ち。
飲み込んだ言葉。

次々と上から詰めていくから、
奥のものは、次第に目につかなくなる。
ときおり、ふとした反動で上に出てきてしまうのだけれど。

うずまきの中は
自分にしか見られない。

それでいい。


痛くなくできそうになったら、
涙として流したり、
だれかに聴いてもらったりして、
外に出せたらいい。

どんどんうずまきが重くなっていくのは、大変でしょ。

でもね、
無理に取り出さなくていい。
出すことでさらに傷つき、
傷つけると思うのなら。


だれかのうずまきにも、
手をつっこまないでいられたらいい。

―――

詰め込んだ事実は変わらない。
でも、時が癒しと、許しを与える。
時間の魔法を信じている。


“許す”は私にとって、大切な感覚のひとつ。
だれもが許せないものを持っている。
それは信念にかかわることなのかもしれない。

許した方が楽になれる。
それでも許せない、譲れない何かは、
大切にしたい。


踏みにじってしまったとき、
謝ることと
待つことしかできない。

2024.8.3


皆、本当は話したいんだ。
聴いてくれるだれかが、ほしいんだ。

受け入れなくてもいい、
受け止めること。

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