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最強のふたり

『最強のふたり』。
2012年日本公開のフランス映画。
再放送の度に観てしまう、大好きな映画だ。
笑えるのにじーんとくるストーリーが最高だし、オマール・シーの笑顔は最強である。

最強といえば、うちのルーナだ。
私のところにきた頃、
キリっとした顔立ちとか、気が強そうと何人にも言われた。
キリリ美人の子うさぎは、誰に似たのか、今ではふにゃふにゃ“小”うさぎになってしまった。
でも、生まれ持った気質は消えないもの。ブヒッという鼻息とともに、うさパンチがよくとんでくる。
鼻息で蚊が、パンチでハエが失神しそうな勢いがある。その迫力に、私もひるみそうになってしまう。


食べ方も見事に豪快である。
何度牧草を入れる器やフィーダーを変えても、入れ方を工夫しても、
ぜ~んぶかき出し、足元にばらまいて、好きなところから食べる。
「1本ずつ引き抜いて食べて?ありえない!!」
と言っているかのように。


トイレも、必ず「トイレ」でしてくれるようになるまで、かなりの時間がかかった。
ケージの中ではどこでしてもOKという自主ルールを守り、私の指す「トイレ」は、たまにしか使ってくれない。理由を尋ねると、
「食べ終わるまでガマンできないんだ」。

1年以上にわたる試行錯誤の末、本人の意見を尊重した「トイレ」に落ち着いた。
大きめトイレに目の細かい網を敷き、そこに牧草を直接置くという、言いかえれば、トイレ兼食事スペースだ。

食べるものと排泄したものが混ざるのはよろしくないと思っていたが、本人がごきげんなのだから、それでよいのだ。万事解決。

今日も、今からお腹に入る牧草を踏みつけながら、おいしそうにモリモリ食べている。
そしてひまになると、トイレをくわえて振り回して遊んでいる。(やめてくれー)


そんな顔とは裏腹に、
私の膝にのって、立ち上がってウインクをするのだから、
まったく。誰に教わったのだ。
「次に引っ越すときもついていってあげるから、心配いらないよ」
と、一丁前のことを言っている。


でも、そうなのだ。
いつもそばにいる、というのは最強なのだ。だから私たちは間違えなく、

『最強のふたり』である。

2023.7.7

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