言ってもいい、言わなくてもいい
私は、自分のプライベートを、
きかれてもいないのにわざわざ話すことはほぼない。
心を閉ざしているとか、
相手を信頼していないとかでは全くなく、
話す必要がないと思っている。
自分の事情を人に正直に言うことを善とする風潮があるけれど、
必要が生じたときに、
知ってほしい人にだけ話す方が、
私にはしっくりくる。
最近では、マイノリティの人のカミングアウトなどが、分かりやすい例かもしれない。
左利きの人が
「私、左利きです」
とわざわざ言うことはまずない。
右利きの人が
「私、右利きなんです」
と言っているところは、聞いたことがない。
隠す必要はもちろんない。
でも、右利きの人の割合の方が多いというだけだ。
右利きが偉いわけでも、
少数派の左利きが、すばらしいという訳でもない。
他にも、アザをメイクで隠していることや、
お腹に大きな傷跡があること。
これらは、知っていても知らなくても、
その人と関わる中で困ることはまず起こらない。
でも、本人にとってはとても気になることだったり、
歴史がある場合も多い。
生まれ持ったものでも、そうでなくても。
(左利きであることを気にされる人は、今は少ないかな。そうであってほしい。)
それを「正直に」言うことを強いたり、
隠している、とするような空気は好きではない。
今の社会では、残念ながら
「へぇ~、そうなの」
で流されることの方が珍しいのが、現実。
異様なもの、として見られる。
その中には、やさしい差別もある。
めずらしいものに、人は興味がある。
勇気があるね、とほめられることもあるかもしれない。
でも、勇気はそこではかるものではない気がする。
そもそも社会が、勇気を出さないと口にできない事柄として捉えていることが、生きづらさを生んでいる。
結局のところ、自分を守れるのは、自分だ。
そのために勇気を使おう。
2023.12.30
言うべきか迷ったときは、私は動物に打ち明ける。
彼らは、私の雰囲気だけをみてくれるから。話の前と後で、私をみる目が変わらないから。
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