禁煙10年
20歳から数えると、17年。私は37歳までほぼ毎日タバコを1箱以上吸っていた。あの頃は今では考えられないほど、至るところでタバコが吸える時代だった。タバコをカッコいいと思って吸い始めたものの、すぐにその中毒性に取り憑かれ、暇さえあればタバコに火をつけていた。子供ができてからも換気扇の下で吸い続け、禁煙することも考えないまま17年が過ぎていった。
そんな私がタバコをやめたのは、ほんの些細なきっかけだった。ある時、風邪を引いてから咳が止まらなくなり、熱や怠さはないのに咳だけが続いた。それでも私はタバコをやめることはなく、咳き込みながらも吸い続けていた。
そんな時、現在の彼女さんと飲みに出かけた際に、「咳止まらないし、タバコやめたら?」と心配されて言われた。その時はその言葉だけではやめるつもりにはならなかった。しかし、次に言われた一言「まぁどうせやめられないか」と言われた時、何かのスイッチが入った。「いや、やめられるよ」――なぜか負けず嫌いな気持ちが強く働き、見下されたように感じたのかもしれない。酒の勢いも手伝って「やめる気になればやめられるし」と宣言し、まだ開けたばかりのタバコを握りつぶしてゴミ箱に捨てた。
あれから約10年が経ち、私は一本のタバコも吸っていない。それでも時々、「あの時のタバコはもったいなかったなぁ」と思う自分がいる。
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『あのタイミングでやめられて本当に良かったと思っている者』
ミノキシジルでした。
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