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ウォーミングアップの種類とその方法について

こんにちは、みのっちです。
ウォーミングアップ(以下、アップ)には様々な方法があります。
そして、それは競技や状況などに応じて、適切な方法を選択して実施していく必要があります。
そこで今回は、ウォーミングアップの種類とその方法について解説していきます。

アップの種類

アップの種類は以下のとおり

1.パッシブ(他動的)ウォーミングアップ
2.アクティブ(活動的)ウォーミングアップ
3.一般的ウォーミングアップ
4.専門的ウォーミングアップ
5.スタティック(静的)ストレッチ
6.ダイナミック(動的)ストレッチ
7.バリスティックストレッチ

え、めっちゃ多いやん!って思ってませんか?
でも、本当にこれだけあります。
この1~7の方法を、その場その場に合わせて選択する必要があるのです。

そして、それぞれの方法には役割がありますが、特に重要なのが
「アクティブウォーミングアップ」
「専門的ウォーミングアップ」
「バリスティックストレッチ」
です。

それぞれについて解説していきます。

各種類のアップの方法


【1.パッシブウォーミングアップ】

パッシブウォーミングアップは、「他動的」という意味になるため、自分以外の誰かにストレッチなどをしてもらうということ。つまり、マンツーマンでのストレッチのことを指します。
自分自身で柔軟性を高めるのではなく、誰かに自分の体の柔軟性を高めてもらうということですね。
イメージとしては、トレーナーが選手にストレッチしてあげてる感じです。
あれは、まさにパッシブウォーミングアップ。
専属の選手の対応や、個別に入念にストレッチをしないといけない人に対して行う場合が多い。


【2.アクティブウォーミングアップ】

アクティブウォーミングアップは、簡単に説明すると"自分で体を動かして、自分で体を温める"ということです。当然といえば当然です。
外的な刺激(ホットカイロなど)によって体を温める方法は、表面的かつ短時間しか効果が得られないため、スポーツ選手のアップとしてはオススメではありません。
そのため、自分で体を動かし、体内に熱エネルギーを発生させ、体温と筋温を上昇させることができる。
一般的にみんなが行うのは、このアクティブストレッチに該当します。

【3.一般的ウォーミングアップ】

一般的ウォーミングアップは、どの競技にも共通して行うウォーミングアップのこと。
勉強でいう共通科目と呼ばれる部分で、いわゆる基礎のこと。
例えば、ストレッチなら屈伸・長座体前屈・開脚ストレッチなどは、おそらくどの競技でも必要で行ってるはず。
このように、どの競技とかに対象を絞るのでなく、体をケガなくスムーズに動かすために、全員必要な内容のことを一般的ウォーミングアップと呼ぶ。

【4.専門的ウォーミングアップ】

一般的ウォーミングとは異なり、よりその競技の特性や動きを考慮した上でのウォーミングアップということ。
つまり、勉強でいう応用の部分になる。
野球であればキャッチボールをする。サッカーだとドリブルをする。バスケだとパス練習をする。
このように全競技共通というより、その競技で使用する道具などを使用する場合も多い。
通常の流れとして、一般的ウォーミングを入念に行い、専門的ウォーミングアップに移行する事がほとんどである。

【5.スタティック(静的)ストレッチ】

これは、反動をつけずにじーっと止まる(静止)するストレッチのこと。
いわゆる、みなさんがよく行うストレッチのこと。
体を動かさない(静止)=静的、と呼ばれます。
この静的ストレッチの効果として、柔軟性の向上とリラクゼーション効果が期待される。
スポーツであれば、ランニングなどを行って、体が温まった後に行うとより効果的でしょう。


【6.ダイナミック(動的)ストレッチ】

スタティック(静的)ストレッチと違い、体を動かしながら柔軟性を高めるというもの。
主となる筋肉と真逆の機能を持つ筋肉(だいたい主となる筋肉の裏側の筋肉がこれにあたる)を収縮させることにより、主となる筋肉を弛緩させるという方法。
イメージは、ラジオ体操みたいな感じですね。
腰を伸ばす時に、立った状態で前屈をしてお腹の筋肉を収縮される。
これにより真逆の機能(お腹の裏側)を持つ、腰の筋肉の柔軟性を高めることができる。
長期的な柔軟性向上としてはスタティックストレッチの方が有効だが、スポーツのウォーミングアップの場面では、このダイナミックストレッチを行う方が効果的である。


【7.バリスティックストレッチ
いわゆる、「反動を使って体を動かす」ということです。
リズムよく、少し弾みながら行うことが多く、サッカーでのブラジル体操などが有名ですね。
反動をつけて行うことにより、柔軟性が上がり筋力発揮能力も高められる。
ただし、反動をつけているのでケガをするリスクもある。そのため、効果としては高いがアップの序盤で取り入れることには注意したい。
しかし、スポーツでは瞬発的な体の動きが必要とされるため、こういったストレッチを行ってから主練習に入ることが、パフォーマンスアップやケガの予防にも大きく影響する。

現役トレーナーからのプチアドバイス


【アップの時間】

アップを実施する際の時間としては、だいたい平均して30分程度と考えるのが良いでしょう。
あまり長すぎても疲れるし、短すぎても体が動かない。
専門的なアップも含めると40~50分行い、その後に主練習に入る方ことが多いです。
ただし、チーム状況にもよります。練習時間があまり長く取れないチームは、もう少し短めに行わなければ練習が出来なくなります。
試合となればもう少しイレギュラーは多く、試合時間が前倒しになったり、逆に遅れたりすることも多々ありますので、その時々に応じて臨機応変に時間管理をする必要があります。
季節でいえば、夏場は外気温も熱いためアップは短期集中でもいいですが、冬場は体を温めるのに時間がかかるため、少し長めにする方がいいですね。


【アップの強度】

アップの強度は「ややしんどめ」がいいでしょう。
特に冬場は体が温まりにくいため、心拍数を上げるような強度の内容をチョイスし、体温をしっかり上げることが重要です。
ただし、急激に最初から心拍数をあげてしまうと疲労感だけが溜まるため、あくまで徐々に強度を上げるようにしましょう。

さいごに


スポーツ選手にとってウォーミングアップは必要不可欠です。
ケガをしやすい選手は、やはり「準備不足」「柔軟性不足」のことが多いです。
実際に私がスポーツ整形外科に勤務していた経験からも、来院する選手はこの傾向にあります。

こういう選手はだいたい、アップやストレッチが嫌いです。
選手の心の中は「なんでこんなんせなあかんの、早くキャッチボールやろうや」です。

指導側からすれば悲しい事ですが、残念ながらこれが現状です。
むしろ、私でもスポーツ現役時代はそう思っていました。笑
そして今は、そのアップなどを指導する側の立場にいます。
そんな私だからこそ、選手のサボりたくなる気持ちも分かります。

アップが好きになるとまではいかなくても、重要さを理解させること、しっかりやると確実にパフォーマンスが上がることを選手に理解してもらうことでできれば、おのずと行動してくれるようになります。
頭ごなしに言うのではなく、選手自らが取り組んでいけるような動機付けをしていくことが、指導側としての重要な役割であると思います。

そして、スポーツだけでなく、筋トレやダイエットのための運動(ウォーキングも)をしている人も同じです。
しっかりウォーミングアップをしてから、本運動に取り組むようにしていきましょう。


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以上、みのっちでした。

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