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ダウンタウンの漫才についての話

漫才界に突如現れた新人漫才師
彼らに憧れて芸人になったものは数知れず
彼らの漫才は今もなお伝説と語り継がれている
ダウンタウンの漫才の代表作といえば誘拐漫才
世の中の怖いもの「誘拐」
もし子供が攫われたら?というコントかつしゃべくりを多用した
特にオチにせまる松本さんのカバンの早口しゃべりは圧巻である
当時このスタイルはそれまでの漫才の形を覆し、そしてその漫才を見たものたちは
このスタイルに憧れてそしてこの形を応用した漫才を作り出した
まさに漫才の歴史はダウンタウン以前、以降に分かれる  
伝説の2人
それだけの漫才
今見ても面白いんだろう
そう思い込む人も多くいる
とあるYouTuberが笑いを我慢する企画動画の為にダウンタウンの漫才を見るというシーンがあった
しかし、そのYouTuberは「あれっ?ダウンタウンの漫才ってこんなもんなの?」と一ミリも笑わず少しがっかりしていた

これは悪いのはネタを作ったダウンタウンでも笑えなかったYouTuberの人でもない

この漫才の凄さは笑いだけの話ではないのだ
まず松本人志の笑いの哲学には
「今見ても面白い」というのはあまりあってはならない
自身の著書「遺書」の中でそのように語っていて
初代林家三平の名人芸は不動の面白さであるが
今見ても面白いということは
その感性がその時代で止まってしまっている
笑いとはその時代ごとに変わり成長・進化していくものであり、それがずっと変わらないでいるとその人の笑いは進化してないことになってしまうというものだ
あの誘拐漫才はダウンタウンが素人の時代からやっている
いわば誕生して30〜40年以上経過しているのだ
現代人がそんな昔のネタで笑えてしまったら、笑いが進化してないことになる

そして何故今に至るまで現代人の笑いの感性が上がったのかというと、ダウンタウンを始めとした時代の方々がお笑いを作り出したからだ
そこからM-1、キングオブコント、大喜利、トーク、ピンネタの大会が生まれ様々な笑いの見せ方が生まれた
そして千鳥、霜降り明星、陣内智則、ケンドーコバヤシ、かまいたち、チョコレートプラネット、NONSTYLE、笑い飯などの人気者のネタを拝見できる場所が増えるようになり
そして前述の通りこの人たちもまた様々な漫才やコントの形を見つけ出して
そして今の地位を築き上げたのだ
いわばダウンタウンの漫才は日清カップヌードルのしょうゆ味みたいなもので
僕はカップヌードルのしょうゆ味はあまり好きでなく(たまに食べると美味しいと感じる時もあるけど)
脂っこすぎるのがクセっぽく感じてしまう
しかしどうしてこのラーメンが現代でも販売されるのかというとこのカップヌードルは、今のカップ麺の元祖だからだ
この原点があり、そこからの応用でシーフード味、カレー味、トムヤムクン味が生まれたり
更に他社の製品やカップうどん・そば・焼きそば・パスタなんかも出回りだした
ちなみに僕は日清のラ王やカップヌードルでもミソ味とカレー味は大好きです♡←日清さん大好き
つまり一種、基盤として置かれているものなのである
そしてダウンタウンさんは、いつまでも昔の栄光に縋るような人たちではなく
もう何年も(本格的な形では)誘拐のネタはやってない
あの時のテンポが出来ないからというのもあるであろうが
ダウンタウンさんはそこすら笑いに変える力がある
キングオブコントの会2021では小峠さんとタッグを組んで披露したネタで
筋肉をつけた松本人志が久しぶりに見せたコントで女装したカツラとメイクの状態でシャワーを浴びていただけで爆笑を掻っ攫った
まさに若い時のヒョロッヒョロの松本さんには逆に出来なかった笑いである
今は老いや天然で笑いをとることもあるが決める時は決めてくれる
ドリフターズも志村さんが70を超えて
全員70になったことだしみんなでコントをやろうよ
そう話していて、昔は当たり前に出来たことを今の年でやったらどんな変化が起きているのか?
という挑戦的な意味も含まれていた
その夢は叶わなかったが
ダウンタウンさんには65、70、120歳を超えても新しい漫才やコントを作ってもらいたいです

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