迷子

私がエーラスダンロス症候群の診断が下りるまで、ずっと精神的問題として周りから思われていて思春期外来に通院していた。
でもそこで処方された薬の影響で遅発性ジストニアが出て高校生の時首が右に突っ張ってしまう症状が出てしまった。その後別の病院にセカンド・オピニオンとして小児神経で検査をしてもらってしばらくそこも外来で通院した。でも摂食障害の症状が目立ち始め母が泣きながらその時の主治医に相談してその病院内の精神科に繋いでもらった。その精神科の今の主治医になる初診の診察で一通りの話が終わった後主治医から摂食障害の診断が下りた。中学生の頃はほとんど給食を食べず、中3の時は給食時間は班の形に席を移動させて食べていたが私はみんなが給食を食べている中、給食そのものを配膳せずに目の前に水筒だけを置いて毎日過ごしていた。そんな中部活や塾に通ったり…私は中学時代を暗黒期と呼んでいる、、

今でも自分が摂食障害という自覚はない。痩せたい!とは一時程思わなくなったが体重が増える事への恐怖心はとてつもなくある。とてもたちの悪い病気だとつくづく思う。心理学を勉強するのが好きだから知識はある。だからこそたちが悪いと言えると思うが、体も心も同時進行で治療しないと元の状態に戻ってしまうから。摂食障害の特徴として「病識がない」という事は大きい。自分は健康、何も問題ないと本人が思っていれば治療が出来ない。本人の意志があって初めて治療がスタート出来る。体を治療しないと正常な思考や判断が出来なくなって自分を客観視出来なくなる。心も治療しなければ同じ思考パターンになったり行動のクセ、認知の歪み、罪悪感にさいなまれたり…1番は医療者・支援者との信頼関係がぐちゃぐちゃになる。精神疾患の中で1番致死率が高いのは摂食障害。栄養失調、栄養失調から来る合併症、そして治療の中で飢餓状態(拒食の状態)から突然カロリー・栄養を入れるとリフューディング症候群というものになって体が追い付かなくなってしまう危険もあったり。あとは自分をコントロール出来ない罪悪感から自ら命をたってしまうケースも少なくない。それ程摂食障害による認知の歪みや心に及ぼすダメージは大きいという事。拒食症→過食症に移行する場合も多かったりするけどそれも治療の中ではある意味仕方がない事でその降り幅を徐々に穏やかにしていける事がベストではある。

頭では食べなくちゃいけない事も分かっている。でも受け付けてくれない自分もいる。本当の自分がどうしたいのか、何を求めているのか、どうなりたいのか。分からなくなる。本当の自分が迷子になっていく。

でも思い返せば症状が出始めていたのは小学校高学年くらいで中学進学と共に症状がエスカレートしていった。だからこそ強く思うのは1人ではどうしようも出来ないという事。絶対周りのサポートや協力・理解が必要不可欠である事。
摂食障害になりやすい性格の人は完璧主義や真面目、優等生等周りからは見られるタイプの人が多い傾向。裏を返せば人に頼る事が苦手で自分1人で何とかしようとする(今まで何とか出来ちゃってた)、承認欲求や孤独を感じていたり…。
一概に全ての人が当てはまるわけではないが多い傾向としてそのような事がデータとしてある。でも絶対言える事は周りのサポートなしでは克服・症状と付き合っていく事は出来ないという事。

周りの人に自分の弱みを見せるのが怖い。自分は健康だから、体に健康的な事をしているだけだから。困っていたり、頭では分かっているけどどうやって周りにSOSを出せば良いのか分からない。どこまで人を頼って良いのか、どこまで打ち明けたら良いのか、誰なら相談して良いのか。
意外に当事者は恐怖と不安でいっぱいで押し潰されそうだけどSOSの出し方、頼り方が分からないという所につまずくのかもしれない。私の場合、今その状況だから。

自分が自分をよく分かっているようで気付かない面もあったり、自分だから分からない自分がいたり。私は私が迷子…

全ての事にありがとうの気持ちを…🍀

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?