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「農家は大変でしょう」と言われるときに感じる違和感について

「農家になって大変でしょう?」って言われることは増えた。まあ大変じゃないといえば嘘になるけれど、別にアラサー独身時代のほうが大変だったよ、と思う。

だって、農家になってから、助けてって言えば助けてもらえることを知った。
「これ、私達はきついんですけど、皆さんどうですか?」って聞けば、地域の課題になる可能性があるということがわかった。

サラリーマン時代はそんなのないと思ってた。

事務の仕事を誰か助けて、なんて言えなかったし。「独身はいいわねえ」って言われて、途方もない孤独感とか、誰とも分かち合えなかった。

ちょっと弱音を吐けば、「私達の若い頃なんかね、もっと…」って、人生の先輩たちの大変だったマウントに巻き込まれる。いやいや、そういうことじゃないんだよ。って。

農家の妻の大変さは、あり得ない仕事量にあるとおもっている。あと、あふれる異文化交流。(みんな日本人なのに)
その仕事だって、ひとつひとつみてみれば、あの頃、なんとか地域で居場所を持ちたかった独身アラサーだった私からすれば、面白みあふれる宝箱にしか見えなかったと思う。

なんでこんなに価値ある面白いものなのに、局所的に抱え込んで、つらいつらいっていう世の中になってしまったんだろう。このまま、いろんな価値が受け継がれないの悲しいな。

私の原動力は、多分そういうところにあると思う。





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